鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

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【第5073回】 伸びる工務店と伸びない工務店の経営者の差

2024年11月19日 | 住宅コンサルタントとして
まだ小規模で展開している工務店さん。

その経営者は人としても素晴らしいし、
設計力やコミュニケーション能力も高い。

センスもある。

そんな優秀な工務店の経営者でも、
自社の成長させることができる方もいれば、
伸びないまま、衰退させてしまう方もいます。

同じ能力、同じ資質でも、
工務店経営の差が出てしまうポイントはどこにあるのか?

伸びる経営者は、

「3年後に契約20棟、完工12棟、
6年後に契約50棟、完工36棟」

というようにまずビジョンを明確に設定します。

そしてその実現のために、
どんな商品が必要で、
どんな組織をつくる必要があり、
どんなマーケティングを実施し、
初来場⇒契約⇒着工⇒完工までの業務フローを
どのようにすれば良いのかを常に考え、実行するのです。

そして他の優秀な工務店さんに視察に行っても、
モデルハウスや打合せスペース、
パンフレットやのぼりなども見るのですが、
どうやってスタッフの採用・教育をしているのかとか、
洗練されたモデルハウスを建てるのに、
社内で設計しているのかそれとも外注しているのかとか、
営業ツールも誰が考案し、
どれくらいの頻度で見直しをかけるのかなど、
見ている部分が違うのですね。

日頃の思考であったり、視察の際の視点が
まさに経営者のそれなのです。

一方、個人としては優秀な工務店経営者で
伸びないタイプの方はどういう方かというと、

「とにかく成長したい」

という不明確なビジョンであり、
目先の仕事をどうやったら受注できるか、
ということで頭がいっぱいなのです。

組織をつくるとか、しくみをつくるという発想がなく、
目先の集客、目先の受注しか見ていない。

どんな商品を開発し、どういうマーケティングをすべきか、
という発想に至らないのです。

更に他の優秀な会社の視察に行っても、
見ているのが全て表面的なんですね。

モデルハウスのデザインや間取りは見るけれど、
なぜそういうモデルハウスを建てたのかとか、
これくらいの洗練されたモデルを点て続けるのに、
どういう取り組みをしているのか、というところに
考えが及ばない。

素敵なパンフレットを見て、
それを真似することには取り組むのですが、
どうやってこんなセンスの良いパンフを思いついたのか、
ということに疑問を感じない。

素敵な会社さんを視察した際に重要なのは、
その会社の素晴らしい部分を
どうやったら自社で再現できるのか、という視点で
その会社の素晴らしい点を見ることなのです。

という、最近感じたことをまとめてみました。

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