仕事をやっていく上で重要なのは、
変なプライドや見栄を持たず、
どんな方からでも教えていただくという姿勢を持つことです。
学生時代に自分が身を置く環境なんて、本当に狭い世界ですし、
社会に出てからもこちらから積極的に動かなければ、
実は人間、狭い世界しか知ることができないのです。
たまたま25歳で読書に良い本に出会えたおかげで
読書に目覚めることができた私は、
読書を通じて自分に今、見えている世界はとても小さく、
実際には知らないことや見たことが無いものがメチャメチャある、
ということを何となく理解していたつもりです。
当時の会社で、それなりの結果を出し、
常に業績表彰式に呼んでいただけるようになっていた私は、
30歳前後でかなり自分は仕事ができると勘違いしていて、
その当時、実は2社の会社の中途採用に応募していました。
当然ながら、受かる気満々だったのです。
その2社とは、衣料品の業界でダントツ日本一の会社と、
食品の業界で誰もが知る優良企業だったのですが、
その2社ともに、面接すらさせてもらえませんでした。
そこで、世間における自分のレベルが大したことが無い、
という現実を突き付けてもらえたのです。
自分自身が未熟で、
限られた業界の中でしか価値が無いビジネスパーソンである、
ということを知って、それまで以上に勉強する必要性を感じました。
そしてそれなりに勉強した結果、
前職の会社に中途採用のためのエントリーをしたのですが、
見事に最初の面接で落ちてしまいました。
自分よりも若い面接官の方にボロクソに言われたことで、
五反田駅に向かう帰りの道で、
情けなくて涙を流しながら帰ったことを今でも鮮明に覚えています。
自分が「市場価値ゼロのビジネスパーソン」ということを
そこではじめて実感できたのです。
そのおかげで、コンサルタントの世界に入った時も
自分よりも歳が10歳近く若い方にいろんなことを言われても
すなおにそれを受け入れることが出来るようになったのだと思います。
あの当時の経験のおかげで、今も
「自分が知っている世界なんて、本当に小さいし、
世の中、知らないことだらけだ」
という感覚を持つことができていると思います。
だから常にいろんなことに興味を持ち、いろんなところに足を運び、
自分の目で実際に見ることを継続できているのだと思います。
今、それなりに成功している人でも、
プライドや見栄は、とっとと捨て去り、
自分なんて何も知らない、という自覚を持った方が、
おそらく長きに渡り、良い結果を出せるでしょう。
変なプライドや見栄を持っていませんか?