住宅会社の場合、
それなりに優秀な営業スタッフさんが2名ほどいて、
モデルハウスが1棟あったとしたら、
12~18棟くらいはすぐに到達できます。
ところが、その状態から30棟を突破できるかというと、
スタッフの数を増やしても、かなり難しかったりします。
これは小売業と同じ考え方になりますが、
店舗面積当たりの売上高の上限は、大体決まっているのです。
すなわち、もう一段上のレベルに行こうと思うのであれば、
スタジオやショールームをつくるとか、
もう1棟モデルハウスを横に併設するなど、
投資をして売り場を変える必要があるのです。
このことが理解できていない経営者は、
単純に人(特に営業マン)ばかりを採用するのですが、
コンビニの大きさの店舗で、例えば1日の売上を
どれだけスタッフの数を増やしたとしても
60万円から150万円にすることは難しいですよね?
150万の売上にしようと思うのであれば、
店舗面積を増やし、置く商品アイテム数を3倍にするとか、
他の業種をテナントで誘致して不動産収入を増やすとか、
やり方はいろいろとあるのです。
でもそういうことが分からずに、
単純に人ばかりを増やし、舞台を変える発想が無い。
そういう発想だと、壁は超えられないのです。
壁を超えるためには、投資が必要となる訳ですが、
投資するための大前提としては、
現状の回し方で利益が出ているということ。
現在の利益が、次の投資の原資となる訳です。
もう一段、上のステージに行くのに、
人を増やすことばかり考えていませんか?
壁を超えるために人だけ増やしても意味がないこともあるのです。
その逆に、舞台を整えていても、社員さんが定着せずに、
舞台の上で踊っている役者さんがあまりに少ない、
というケースもあります。
どちらも残念なことです。
経営者は、常に今の業態、ビジネスモデルで良いかどうかを考え、
更に今の組織構成で問題ないかを考えなくてはならないのです。