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ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

映画「ザ・コンサルタント」@109シネマズ木場

2017-01-23 21:39:00 | 映画感想
2017/1/22、109シネマズ木場。
3番スクリーン。中央通路前のI列を選択したが、やや前(下)過ぎた。
良い席(K列)が選べない場合、中央通路直後のJ列の方が良い。
公開直後とあってまずまずの入りだった。

**

ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、JKシモンズ、ジョン・バーンサル。

**

20年ほど前。
ある発達障害児童を預かる施設。
2人の男の子を連れて訪れた夫妻に施設長は子供はおかしいのではなく、
個性的なだけ、と告げる。

兄弟の兄は、すごいスピードでジグソウパズルを組み立てていくが、
最後の1ピースが見つからず、いらついて暴れる。
その部屋にいた少女がそれを見つけて渡し、パズルは完成する。
施設長は子供を預けるよう進言するが、父親は自分が強く育てる、と言う。

映画の展開上はずっと後に回想シーンとして挟まれるが、
施設訪問の後、しばらくして母親が子供を残して家を出てしまったこと、
ジャカルタで格闘家に徹底的にしごかれていたこと、
父にいじめっ子に仕返しするよう言われ、そうしたことなどが明かされる。



20年後。あるビルで射殺事件が起こった。
あちこちにヘッドショット遺体が転がり、
「じじいを殺したのは俺じゃない」と言う言葉と射撃音が聞こえる。

場面は変わって、とある田舎町。
小さいショッピング・モールの一角にある会計事務所。
顧客は税金が払えなくて困っているという農家夫婦。
会計士のクリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は節税を指南し、
夫婦は喜んでお礼にウルフは農場の場所を借り射撃訓練をさせてもらう。

財務省犯罪捜査部長のレイモンド・“レイ”・キング(JKシモンズ)は、
分析官のメアリーべス・メディナ(シンシア・アダイ・ロビンソン)を呼び、
ある男の正体を調べるよう指示する。

それは世界の裏社会の会計士で、偽名を使い素性がよくわからない人物だった。

時間的にはずっと後になるが、男は何年か前にニューヨークの射殺犯だとわかる。
そしてついにメディナは男がクリスチャン・ウルフだと突き止める。



さて、話は戻って、ウルフの携帯に謎の女性から非通知の連絡が入る。
「リビング・ロボティクス社」で不正会計の監査をしてほしいとのこと。

ウルフが行くと社長のラマー・ブラックバーン(ジョン・リスゴー)は、
知人の紹介でウルフを知ったという。
社長の妹で副社長のリタ・ブラックバーン(ジーン・スマート)と
社長の30年来の友人でCFO(財務担当役員)の
フランシス・シルバーバーグ(ジェフリー・タンバー)が監査に対応。

ウルフはフランシスがCFOになった15年前からの資料を要求して帰る。
翌日、不正を内部告発した会計係のデイナ・カニングス(アナ・ケンドリック)が
揃えた15年分の資料をウルフはたった一晩で調べ上げて、
累計6100万ドルに上る資金流出を見つけ出す。

しかし、その夜、CFOのフランシスはインシュリンの過剰投与で死んでしまう。
さらに、ウルフが農場に出向くと、殺し屋が待ち伏せていた。

一体、誰がなぜウルフを消そうとしているのか。

そして、なぜウルフは凄腕のスナイパーになりえたのか。
謎の殺し屋の存在がますます物語を複雑にしていく。

**

兄弟がどのような形で再会するか=伏線が回収されるか、は序盤からかなり気になった。
いくつかの想定が考えられ、映画の結末もその一つだったが、
うまくまとまったというところか。

弟ももう今までの仕事は続けられないだろうし、不仲も氷解したわけだから
最後に一緒に並んで車に乗っていてもよかったかな、と言う気はした。



人にはいろいろな性格、性質、特質があり、何が優れているかの見極めは難しい。
一般的な常識を欠くと思えても、それは特定の見方からの判断であり、
別の観点からは極めて優れた能力を持っているかもしれない。
場合によってはサイコパスと呼ばれたり、パラノーマンと呼ばれる。

消えたり燃えたりワープしたりのスーパーナチュラルではなく、
通常の人間の持つ能力が極めて(異常なほど)優れている。



毎度、配給元のミスリードはいただけない。
今回も「職業、会計コンサルタント、本業、腕利きの殺し屋」は全くのミスリード。
「殺し屋」と言うからには会計を担いながら、反対勢力を排除する役割も
担っているのかと思っていた。

「殺し屋」とは金銭によって殺しを請け負う非合法な職業人だと思うが、

主人公が殺しを行うのは、金銭による依頼ではなく義憤、復讐などの私的理由。
「凄腕の殺し屋」などではなく、単に戦闘スキルが異常に高いだけ。

元々が殺し屋では、ジョン・ウィックやアーサー・ビショップらが該当するが、
ウルフは軍人上がりのジャック・リーチャー、ジェイソン・ボーン、アーロン・クロス等と同様。
イメージやきっかけは異なるが、ジョン・ランボーも軍人上がり。



「ポーカーをする犬」はカシアス・マーセラス・クーリッジによって描かれた
16枚の油絵のシリーズで、映画の中に出てきたのはそのうちの
「A Friend in Need」である。

ポロックは、アクション・ペインティングとして知られるジャクソン・ポロック。
劇中の作品は赤と黒が特徴的なもので、ググってもよく分からなかった。
コメントでご指摘いただいたように、この絵は現在はMoMA(ニューヨーク近代美術館)
所有の「Free Form 」のようです。

ウルフが使っていた狙撃銃は対物ライフル(Anti-Material Rifle)と呼ばれるもので、
バレット社製のM82A1と思われる。
M82A3(陸軍ではM107と呼称)はM82A1を改良したもので
形状は酷似しているようだ。(M107A1は別物)


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2 コメント

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Unknown (クマネズミ)
2017-02-18 22:07:10
今晩は。
余計なことで恐縮ですが、下記のサイトの記事によれば、ジャクソン・ポロックの絵は「FREE FORM」(1946年)とのこと。
http://blog.imalive7799.com/entry/Consultant-201701

返信する
ジャクソン・ポロック (KGR)
2017-02-19 18:30:22
余計なことどころか、大変助かります。

ポロックの絵を検索し、複製画は多く売られていたのですが、「FREE FORM」には行きつきませんでした。

MoMAの説明によれば、ポロックのこの手法の最初の作品だということなので、映画的にもこれだと思います。

早速本文を書きなおしておきます。
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