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IP電話障害、入力ミスは言い訳にはならない

2007-05-25 00:22:23 | IT
IP障害は作業ミス原因 NTT東西に行政指導(共同通信) - goo ニュース

作業ミスが原因とか、大文字と小文字を間違えたから誤動作したとか、
言い訳にしてはあまりにもお粗末。

いくら丁寧に作業してもミスするのは人間の常。
しかも入力ミスなんて最も簡単に想像がつくミスだ。

「想像がつくミス」
つまり、「こういうミスはあり得るだろうな」と思いつくようなものは、
ミスしても大丈夫なようにしておかないといけない。

このブログでもう何度かいたか判らないが、
「フェイル・セーフ」と「フール・プルーフ」
うっかり間違えても危険な方向には進まないしくみと、
そもそも間違えにくい仕組みをとる、と言うことだ。

これはコンピュータ界の常識。

人間はミスするもんだから、ついうっかりして、勘違いして、思い込みで、
上の空で、眠くって、考え事をしていて、ながらでやっていて、
いくらでもミスする要因はある。

そしてすぐに間違いに気が付くこともあれば、
暫く気がつかないこともある。
ちゃんとやったつもりで間違えた場合は特に気がつかない。

それで論理的にあり得るミスならしょうがないが、
どう考えても自己矛盾するようなミスを受け入れてはいけない。

すべてできるとは言わないが、判る範囲でチェックしなくちゃ。
大文字小文字で誤動作するなんてあってはいけないチェックミス。

もちろん直接の原因はオペレータの操作ミスだがミスを検知して、
最低限、システムの停止は防御しないといけない。

ドミノ倒しの様に一つのミスがシステム全体に波及するようなことが
あってはならない。

と、そうは書いたが、確かに難しい一面があることも理解する。

システム設計上、比較的よくやることなのだが、
一般人が操作するシステムでは入力ミスの検知は相当厳重にやる。

よく訓練されたベテラン職員などが入力する場合でも、チェックは厳密にやる。
しかし、それでも指示されればそのまま進めることが多い。
ただし、自己矛盾したりシステムに被害が及ぶような指示は拒絶する。

問題は保守員やシステム管理者が操作するものはチェックが甘いことが多いこと。
というか、保守員やシステム管理者はシステム全体を停止させることもあり、
システムの停止につながる操作や指示を異常と言い切れないのだ。

しかも、そもそも保守員が操作ミスすることは前提になかったりする。

保守員はあらかじめシステム全体に被害が及ばないよう熟慮された手順を、
確認しながら作業を進めるからだ。

入力が必要な場合、あらかじめ決められた入力なら、
入力する内容は手順書に書き込んであり、実際の操作と照合するし、
可変の項目なら、入力する内容を手順書に書き込んで確認、
さらに操作とも照合して確認する、
特に重要な作業は複数の人間が同じ資料で別々に確認しながらやる。

いわゆる本番機で、本番続行中にやるならなおさらだ。

しかしそれでもなお、入力ミスでシステムが部分的にせよ停止するなどは、
あってはならない事故で、システムが脆弱だと言わざるを得ない。

これじゃ普及が進まないのも無理はない。
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