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行方不明のおそれ

2014-08-30 17:42:18 | 観察
今は止めちゃったようだが、今回の土砂災害で一時期メディアによっては
「行方不明のおそれ」と言う用語を使っていた。

「行方不明」というのは
どこへ行ったか分からない、
連絡が付かない、
安否がわからない、
消息がつかめない等々、
表現はいろいろあるかもしれないが、
文字通り「行方(ゆくえ)が判らない」人のことを言うのであって、
「見つかっていない」人の事ではない。

中には自力で避難したが連絡が付いていないだけの方もおられるだろうし、
まさか自分が「行方不明」になっていると思っていない人もいるかもしれない。

どういう集計の仕方をしているのかは知らないが、
「行方不明」は「行方不明」であって「行方不明のおそれ」と言う表現は
違和感を感じざるを得ない。

なお、法的な意味での行方不明者と区別するために「行方不明のおそれ」とした、
と言うのであれば、それはそれで意味はあるのだろうが、
災害などの場合の行方不明は所在不明、安否不明を言うのであって
法的な用語としての行方不明だと思う人はまずいないだろうから、余計な配慮と思われる。

しかし、近年は突然のどしゃ降りが頻発する。
土砂災害、豪雨災害は他人事ではなく、このあたりは平坦であり、
土砂崩れの恐れは殆どないが、昔は水害、洪水が良く起こったところ。
(最寄駅の前に過去の水害時の水面の高さを示す標識が立っている)

今は閘門によって水路水面は低く抑えられているが、
基本的には標高がマイナス、つまり平均海水面よりも低い土地で、
もし、閘門や排水の設備が破壊、故障したら川は溢れる。
当マンションの排水設計上の最大雨量は時間50mmだが、
それに匹敵、あるいは超えるくらいの雨が降ることもある。

ただ、激しく降るのはせいぜい2、30分で日雨量にすると大したことなくなってしまう。

例えば、納涼会をやった7/20の東京都心の観測地では、10分間最大降水量は17mmで
1時間換算すれば102mmに相当する。
しかし、時間最大降水量は41mm、日降水量は53mmに過ぎない。
時間50mmの雨が降り続く恐ろしさは想像を絶する。

災害に遭われた地域の方々には心よりのお見舞いお悔やみを申し上げるとともに、
今回たまたま被害がなかった方々も防災への備え、ゆめゆめ怠りなきよう。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
安否確認は難しい作業だと思いました。 (すず)
2014-08-31 16:11:40
 安否確認というのは、実際に当事者になってみると、大変な作業だと思いました。

震災が起きたその日、次男は中学三年生で学校に居ました。長男が次男を引き取りに行ったんですが、ちゃんと担任の先生に確認をして帰宅したにも関わらず、その後半日「連絡が取れずに行方不明」扱いでした。たぶん相当混乱していたからでしょうけれども、びっくりしたものです。

電気が止まって家の固定電話が使えず、携帯も電源が切れて、津波のせいで徒歩で家を訪問もできずという状態で、先生たちが生徒ひとりひとりの安否を確認するのは、難しい作業です。

だからといって、他にどんな良い方法があるのか?と問われてもすぐには思いつきませんが、最後は人のちからになるんでしょうね。
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すずさんへ (KGR)
2014-08-31 20:18:56
あの日は東京でも大混乱でした。
娘は早々と連絡が取れたし、関西の実家にも連絡が付いたので心配はさせませんでしたが、息子と連絡が付かずずいぶんやきもきしました。
息子の同僚でたまたま仙台に帰省していた人がいたそうで一週間消息不明だったと聞きました。(幸い無事でした)
ルーターが壊れた時にも思いましたが、ネットはつながらないとどうしようもなく、物理的に連絡手段が切れてしまうと情報がかなり限定されます。
と言うことは連絡しようにもできない状態にもなるということで、公共インフラによらない手段が必要かもしれません。
これについては少し考えもあるので、また別途。
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