以前見た「最後の恋のはじめ方」(原題:Hitch)の邦題の付け方が
あまりにもあんまりなので、どういうことかと感じていたのですが、
最近この類のピンボケが多い気がします。
以下、私の感じたまま、ぼろくそに書いてますが、
異論、反論、間違い指摘、大いに歓迎しますので、
コメントをお寄せください。
**
確かに邦題は、必ずしも原題の直訳がいいとは限りません。
特にダジャレ、もじり系の原題は意味が通じにくいのもわかります。
完全に変えてしまったものでも、内容にふさわしいものや、
分かりやすいものもあります。
映画のジャンル(コメディ、アクション、ラブ・ストーリー、ホラー、SFなど)
によっては、ふさわしいタイトルが変わってくるとも思います。
タイトルはかなり重要で、その出来不出来で観客の入りが違うとも聞きます。
しかし、それでもなおピンボケ、何でこんなタイトルを付けたのか、
理解に苦しむものも多いです。
ケチをつける前に、まずまずの出来だと思う邦題も上げておきましょう。
「ミラクル7号」CJ7 長江7号(2008/6)
「ドラゴン・キングダム」Forbidden Kingdom(2008/7)
「アルビン/歌うシマリス3兄弟」Albin and the chipmunks(2008/9)
これらは原題を生かしてアレンジしており、大きくずれていません。
つづいて、
「王妃の紋章」Curse of the Golden Flower(2008/4)
「マンデラの名もなき看守」Goodbye Bafana(2008/5)
「ブラックサイト」Untraceable(2008/4)
「告発のとき」In the valley of Elah(2008/6)
「フィクサー」Micheal Clayton(2008/4)
原題とはまったく変わっていますが、まずまず内容を表していると思います。
「告発のとき」などは「エラの谷」「バレー・オブ・エラ」などと変わって、
苦労したと思われます。
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」The Golden Compass(2008/3)
は、小説のシリーズ名をメインに持ってきて成功した例でしょう。
「燃えよ!ピンポン」Balls of fury(2008/3)
原題は「激情の球」でまずまず近いし、コメディっぽくてまずまずです。
**
さて、いよいよピンボケタイトルです。
まずは、余計なサブタイトルを付けたばかりに台無しになってしまったもの。
「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」Priceless(Hors de Prix)(2008/3)
仏語の原題を英語に直訳すると「Out of Price」となりました。
オドレー・トトゥが結婚詐欺まがいなのに、真剣に恋をしてしまうと言う物語。
素敵な恋を見つけるために詐欺をしているわけではなく、サブタイトルは余計。
「フールズ・ゴールド カリブ海に沈んだ恋の宝石」Fool's Gold(2008/5)
宝石も沈んではいましたが、金細工や金貨が目的です。
フールズ・ゴールドは「黄鉄鉱」のことも意味していて、
黄鉄鉱を金だ金だとぬか喜びするところが語源らしいです。
「ホット・ファズ-俺たちスーパー・ポリスメン!-」Hot Fuzz(2008/7)
ファズは警官の俗語。
完全にサブタイトルはとってつけた感が満載。
ウィル・フェレル関係なし。
どうして、短いタイトルだけにしなかったのか不思議。
同様に
「幸せになるための27のドレス」27 Dresses(2008/5)
これも余計なものを付けたなって感じですね。
後述する「メイド・オブ・オナー」を27回もやった女性の物語。
日本には「メイド・オブ・オナー制度」がないからしょうがないか。
次に微妙なもの。
「あの日の指輪を待つ君へ」Closing the Ring(2008/7)
直訳すれば「輪を閉じる」でその輪=リングは指輪のことではあるし、
50年の時を経て指輪が戻ってきて、、と言う話ではあるのですが、
なんかしっくりこないと言うか、くさいと言うか、時代錯誤っぽいです。
「アメリカを売った男」Breach(2008/3)
ブリーチは違反、破棄。漂白のブリーチはbleachです。
KGBに情報を売っていたFBI捜査官の物語だから
合ってるちゃ合ってるんですが、ピンときません。
続いて本当にピンボケ、どうしてこういうタイトルになるのか理解できないもの。
「私がクマに切れた理由」The Nanny Diaries(2008/10)
スカーレット・ヨハンソンがナニー(子守、乳母)になって、
子供や雇い主やいい男といろいろあって、みたいな話だけど、
何でこんなタイトルにしたのかな。
「幸せの1ページ」Nim's Island(2008/9)
これは全く想像がつかなかった。
しかも「人生なんて1行で変えられる」と言うコピーは、いただけません。
ニムは主人公の女の子(アビゲイル・ブレスリン)で、彼女の住む島に、
冒険小説作家で引きこもりのジョディ・フォスターが行く物語です。
「僕らのミライへ逆回転」Be kind rewind(2008/9)
原題は直訳すれば「巻き戻す親切であれ」つまり、「巻き戻しお願いします」
体に磁気を帯びてしまったジャック・ブラックのせいで、
レンタルビデオが全部だめになってしまい、自分らで撮り直すので、
邦題とは似ても似つかぬと言う気がします。
「ベガスの恋に勝つルール」What happens in Vegas(2008/8)
もともとが、「What happend in Vegas stays in Vegas」のもじりで、
(ベガスで起きたことはベガスにとどまる=ベガスの恥はかき捨て、旅の恥はかき捨て)
原題は失恋と失業で自棄になった男女がベガスで羽目を外して結婚して、、、
と言う出だしにぴったりのタイトルなんですけどね。
「近距離恋愛」Made of Honor(2008/7)
これも「Maid of honor」=筆頭ブライドメイド=花嫁介添え人のもじりで、
Maidで分かるように花嫁の親友の女性の役回りです。
これをmade of(~でできた)でもじって、
親友の男性に頼んだことで巻き起こる行き違いを描いてます。
「最高の人生の見つけ方」The Bucket List(2008/5)
バケットリストを棺桶リストと解説しているサイトが多いですが、
バケツに棺桶の意味はないようです。
誰かが書いてましたけど「死ぬまでにしたい10のこと」の方がよほどいい。
あるいは「余命6か月、したいことリスト」なんてね。
「ラスベガスをぶっつぶせ」21(2008/5)
原題の21はトランプのブラックジャックのことです。
ラスベガスのカジノで論理的に21に勝つことで大儲けした学生たちの物語。
別にラスベガスをつぶすのが目的でもないし、ピンボケです。
類似タイトルの「ラスベガスをやっつけろ」とは全く無関係。
「団塊ボーイズ」Wild Hogs(2008/2)
そのままだと「荒れた豚たち」
hog wild には「興奮する」なんて意味もあるから、
「荒くれ親父たち」みたいな感じですかね。
それにしても団塊ボーイズって、、、、
「大いなる陰謀」Lion for Lambs(2008/4)
観たけど何が「大いなる」なのかさっぱりわからなかった。
原題は、1匹のライオンに率いられた100匹の羊は、
1匹の羊に率いられた100匹のライオンより勇猛だ、
と言うことわざ(故事?)から来ている。
「幻影師アイゼンハイム」The Illusionist(2008/5)
「プレステージ」と同時期の製作で、
「プレステージ」が当初「イルージョンVS」になりかけた時は
どうしようかと思ったが、逆に「イルージョニスト」が、
やっと公開になったは良いが、
「幻影師」と言うなんともはやな邦題になってしまった。
「美しすぎる母」Savage Grace (2008/6)
直訳では「残酷な優雅」。
この邦題だけで観たくなくなった映画。
ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメインじゃね。
「残虐な優美」とか「背徳の母子」ではダメだったの?
「奇跡のシンフォニー」August Rush(2008/6)
原題の「オーガスト・ラッシュ」は主人公(フレディ・ハイモア)の役名。
ストーリーは「楽曲で父母を訪ねて3千里」なんですが、
時代錯誤的邦題ですね。
「俺たちダンクシューター」Semi-Pro(2008/8)
これはもう「ウィル・フェレルのバスケットコメディだ」
とわかればそれでいいのかもしれません。
その意味では成功かも。
あまりにもあんまりなので、どういうことかと感じていたのですが、
最近この類のピンボケが多い気がします。
以下、私の感じたまま、ぼろくそに書いてますが、
異論、反論、間違い指摘、大いに歓迎しますので、
コメントをお寄せください。
**
確かに邦題は、必ずしも原題の直訳がいいとは限りません。
特にダジャレ、もじり系の原題は意味が通じにくいのもわかります。
完全に変えてしまったものでも、内容にふさわしいものや、
分かりやすいものもあります。
映画のジャンル(コメディ、アクション、ラブ・ストーリー、ホラー、SFなど)
によっては、ふさわしいタイトルが変わってくるとも思います。
タイトルはかなり重要で、その出来不出来で観客の入りが違うとも聞きます。
しかし、それでもなおピンボケ、何でこんなタイトルを付けたのか、
理解に苦しむものも多いです。
ケチをつける前に、まずまずの出来だと思う邦題も上げておきましょう。
「ミラクル7号」CJ7 長江7号(2008/6)
「ドラゴン・キングダム」Forbidden Kingdom(2008/7)
「アルビン/歌うシマリス3兄弟」Albin and the chipmunks(2008/9)
これらは原題を生かしてアレンジしており、大きくずれていません。
つづいて、
「王妃の紋章」Curse of the Golden Flower(2008/4)
「マンデラの名もなき看守」Goodbye Bafana(2008/5)
「ブラックサイト」Untraceable(2008/4)
「告発のとき」In the valley of Elah(2008/6)
「フィクサー」Micheal Clayton(2008/4)
原題とはまったく変わっていますが、まずまず内容を表していると思います。
「告発のとき」などは「エラの谷」「バレー・オブ・エラ」などと変わって、
苦労したと思われます。
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」The Golden Compass(2008/3)
は、小説のシリーズ名をメインに持ってきて成功した例でしょう。
「燃えよ!ピンポン」Balls of fury(2008/3)
原題は「激情の球」でまずまず近いし、コメディっぽくてまずまずです。
**
さて、いよいよピンボケタイトルです。
まずは、余計なサブタイトルを付けたばかりに台無しになってしまったもの。
「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」Priceless(Hors de Prix)(2008/3)
仏語の原題を英語に直訳すると「Out of Price」となりました。
オドレー・トトゥが結婚詐欺まがいなのに、真剣に恋をしてしまうと言う物語。
素敵な恋を見つけるために詐欺をしているわけではなく、サブタイトルは余計。
「フールズ・ゴールド カリブ海に沈んだ恋の宝石」Fool's Gold(2008/5)
宝石も沈んではいましたが、金細工や金貨が目的です。
フールズ・ゴールドは「黄鉄鉱」のことも意味していて、
黄鉄鉱を金だ金だとぬか喜びするところが語源らしいです。
「ホット・ファズ-俺たちスーパー・ポリスメン!-」Hot Fuzz(2008/7)
ファズは警官の俗語。
完全にサブタイトルはとってつけた感が満載。
ウィル・フェレル関係なし。
どうして、短いタイトルだけにしなかったのか不思議。
同様に
「幸せになるための27のドレス」27 Dresses(2008/5)
これも余計なものを付けたなって感じですね。
後述する「メイド・オブ・オナー」を27回もやった女性の物語。
日本には「メイド・オブ・オナー制度」がないからしょうがないか。
次に微妙なもの。
「あの日の指輪を待つ君へ」Closing the Ring(2008/7)
直訳すれば「輪を閉じる」でその輪=リングは指輪のことではあるし、
50年の時を経て指輪が戻ってきて、、と言う話ではあるのですが、
なんかしっくりこないと言うか、くさいと言うか、時代錯誤っぽいです。
「アメリカを売った男」Breach(2008/3)
ブリーチは違反、破棄。漂白のブリーチはbleachです。
KGBに情報を売っていたFBI捜査官の物語だから
合ってるちゃ合ってるんですが、ピンときません。
続いて本当にピンボケ、どうしてこういうタイトルになるのか理解できないもの。
「私がクマに切れた理由」The Nanny Diaries(2008/10)
スカーレット・ヨハンソンがナニー(子守、乳母)になって、
子供や雇い主やいい男といろいろあって、みたいな話だけど、
何でこんなタイトルにしたのかな。
「幸せの1ページ」Nim's Island(2008/9)
これは全く想像がつかなかった。
しかも「人生なんて1行で変えられる」と言うコピーは、いただけません。
ニムは主人公の女の子(アビゲイル・ブレスリン)で、彼女の住む島に、
冒険小説作家で引きこもりのジョディ・フォスターが行く物語です。
「僕らのミライへ逆回転」Be kind rewind(2008/9)
原題は直訳すれば「巻き戻す親切であれ」つまり、「巻き戻しお願いします」
体に磁気を帯びてしまったジャック・ブラックのせいで、
レンタルビデオが全部だめになってしまい、自分らで撮り直すので、
邦題とは似ても似つかぬと言う気がします。
「ベガスの恋に勝つルール」What happens in Vegas(2008/8)
もともとが、「What happend in Vegas stays in Vegas」のもじりで、
(ベガスで起きたことはベガスにとどまる=ベガスの恥はかき捨て、旅の恥はかき捨て)
原題は失恋と失業で自棄になった男女がベガスで羽目を外して結婚して、、、
と言う出だしにぴったりのタイトルなんですけどね。
「近距離恋愛」Made of Honor(2008/7)
これも「Maid of honor」=筆頭ブライドメイド=花嫁介添え人のもじりで、
Maidで分かるように花嫁の親友の女性の役回りです。
これをmade of(~でできた)でもじって、
親友の男性に頼んだことで巻き起こる行き違いを描いてます。
「最高の人生の見つけ方」The Bucket List(2008/5)
バケットリストを棺桶リストと解説しているサイトが多いですが、
バケツに棺桶の意味はないようです。
誰かが書いてましたけど「死ぬまでにしたい10のこと」の方がよほどいい。
あるいは「余命6か月、したいことリスト」なんてね。
「ラスベガスをぶっつぶせ」21(2008/5)
原題の21はトランプのブラックジャックのことです。
ラスベガスのカジノで論理的に21に勝つことで大儲けした学生たちの物語。
別にラスベガスをつぶすのが目的でもないし、ピンボケです。
類似タイトルの「ラスベガスをやっつけろ」とは全く無関係。
「団塊ボーイズ」Wild Hogs(2008/2)
そのままだと「荒れた豚たち」
hog wild には「興奮する」なんて意味もあるから、
「荒くれ親父たち」みたいな感じですかね。
それにしても団塊ボーイズって、、、、
「大いなる陰謀」Lion for Lambs(2008/4)
観たけど何が「大いなる」なのかさっぱりわからなかった。
原題は、1匹のライオンに率いられた100匹の羊は、
1匹の羊に率いられた100匹のライオンより勇猛だ、
と言うことわざ(故事?)から来ている。
「幻影師アイゼンハイム」The Illusionist(2008/5)
「プレステージ」と同時期の製作で、
「プレステージ」が当初「イルージョンVS」になりかけた時は
どうしようかと思ったが、逆に「イルージョニスト」が、
やっと公開になったは良いが、
「幻影師」と言うなんともはやな邦題になってしまった。
「美しすぎる母」Savage Grace (2008/6)
直訳では「残酷な優雅」。
この邦題だけで観たくなくなった映画。
ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメインじゃね。
「残虐な優美」とか「背徳の母子」ではダメだったの?
「奇跡のシンフォニー」August Rush(2008/6)
原題の「オーガスト・ラッシュ」は主人公(フレディ・ハイモア)の役名。
ストーリーは「楽曲で父母を訪ねて3千里」なんですが、
時代錯誤的邦題ですね。
「俺たちダンクシューター」Semi-Pro(2008/8)
これはもう「ウィル・フェレルのバスケットコメディだ」
とわかればそれでいいのかもしれません。
その意味では成功かも。
いつも来て下さってるとはうれしいです
邦題って面白いですよね~
あ、ミラクル7号はわたしも思ったんですが、
長江~よりいいかも。
映画を見るとわかり易いですね。
Savage Graceで美しすぎる母、はないですよね~
KGRさんの案はオシャレでいいですね
イリュージョニストについてはわたしも書くつもりなんですけど、
イルージョンVSってなったときはびっくりでした!
と思ったら幻影師アイゼンハイム。。。
幻影師ってなによ~って感じでした(笑)
タイトルが大事なのは分かっているつもりですし、
必ずしも原題通りがいいとも言えませんが、
ひょっとして映画の中身を十分知らずに付けた?
いくら受けそうとはいえ、それはないでしょ、
と思えるものもあります。