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映画産業、日米比較

2015-12-30 23:07:51 | 映画関連
統計によれば、全国の映画館のスクリーン数は、ざっと3300~3400。

単館はどんどんなくなり、シネコンがその分をカバーする構図で、
全体のスクリーン数は、ここ何年かはほぼ横ばいで推移している。

一方、スクリーン数ではなく、シネコンは1として数えた館数は
記事によって異なるが、ざっくり600~700の間。

多くの映画を一か所で上映できるシネコンの方がユーザにとって便利だが、
劇場にとってもメリットは大きく、客が多い時少ない時に合わせて、
スクリーン数を割り振ったり、字幕版/吹替え版、3D版/2D版など、
客のニーズに合わせた上映で客の囲い込みができる。

さて、年間入場者数はざっと1億6千万人。
一人当たり年間観賞回数は1.15程度。

年間興収は2000億円前後で一人当たり単価は1250円前後。

ちょっと待って、大人1800円と差が大きすぎる?
最近は3Dや4DXやIMAXと追加料金でどんどん高いのに、
と思ったあなた。

平均単価は総興収を入場者数で割ったもの。
IMAX3Dの大人2600円とか、4DX3Dの3200円などもあるが、
2D版だと1800円で、各劇場の会員割引だと大体500円程度安いし、
6回見ると1回ただ、なんてのもあるし、子供料金、各種サービスデイ、
まあそんなもんでしょう。

人気映画を幅広くやるのは当然ですが、
「全国800スクリーンで公開」となると相当幅広くやられる感じで、
ちなみに「スターウォーズ」は958スクリーンだった。

年間公開本数はこのところ多くて1200本ほどで、
ヒットの目安となる10億円を超える映画は去年は49本。

そのうち、100億円を超えた映画は「アナ雪」のみ。



さて、一方のアメリカ。
統計的にはカナダも入っていることが多いが、6000館で4万スクリーン。
年間12億7千万人が映画館に行っている。

アメリカとカナダを合わせた人口は約3億5千万人なので、
一人あたりは約3.6回になる。日本の約3倍の頻度。

スクリーン当たりの観客数は、日本の5万人弱に対し、3万強とむしろ少ない。
アメリカの方が空いているか、平均のキャパが小さいことになる。

全国で公開となれば1000館2000館は言うに及ばず、
4000館以上での公開もざらにあるから桁が違う。

4000はあくまで「館」ですからね。
スクリーン数で言えば万単位かも。

日本でもそうですが、売れるとなれば複数スクリーンでどんどんやるわけで、
逆に客が入らないと見れば、公開打ち切りの判断も早い。
配給会社よりも各館の判断が強いようで、日本よりドライな感じなので、
スクリーン数はあまり意味がないかもしれない。

興行収入は110億ドル程度で平均入場料は8ドルちょっと。

アメリカでの大ヒットの目安は1億ドルとこれまた桁が違うが、
昨年は33本でトップは「アメリカン・スナイパー」の350M$、

今年はここまで26本だが、去年は1本もなかった4億ドル映画が3本出た。
トップは今のところ「ジュラシック・ワールド」の6億5千万ドル。



映画だけでもこれだけ差があるが、舞台や音楽、
フットボール、バスケット、アイスホッケー、ベースボールと
多くの客を集めるエンタメがごろごろあり、
それらがちゃんと成立し、高給取りがわんさかいる。
一体何が違うのだろうか。

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