goo blog サービス終了のお知らせ 

ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

弾道ミサイル

2022-01-11 09:15:58 | 観察
また「弾道ミサイルの可能性のある飛翔体が日本海に向かって発射された」らしい。
国連決議違反だとか、日本に対する脅威だとか、政治的、軍事的問題はこの際置いといて、
気になるのは「弾道」ミサイル。

速報では「可能性のある」となっていて断定していないのでそれは問題ないのだが、
そもそも「弾道ミサイル」の使い方が間違っている?

「弾道ミサイル」と言うからには「弾道軌道」を描くミサイルなので軌道を変化させながら飛ぶミサイルは
弾道ミサイルではない。

弾道軌道は大砲の弾のように放物軌道を描きながら落下する軌道。
映画などでもよく出てくる大気圏外にまで飛び出して、弾道軌道を描きながら相手国に到達するミサイル。

殆どは弾道軌道を描き、目標地点付近では軌道を修正する物も弾道ミサイルと言っていいでしょう。
ロケットなので、速度が空気抵抗などによって徐々に低下する大砲の弾と違って、燃料の燃焼によって加速する。
初速よりも速く超高速ミサイルと呼ばれるマッハ5以上の物もある。

一方、戦闘機が相手の機を撃墜するために発射するミサイルは、弾道軌道ではなく、目標に追尾して軌道を変える。
あれを弾道ミサイルと言う人はいないでしょう。

近距離だから? 低空だから? 小型だから? いや、そうじゃなくて「弾道」ではなく「誘導」なので。
誘導と言ってもパイロットが操作して軌道を変えるのではなく、例えば相手のエンジン熱を感知したり、
レーダーで動体を検知して自律的に追尾する。

この対抗措置として、熱源を発射するフレア、レーダー反射物質を散布するチャフ、などがある。

話がそれたが、ミサイルが弾道軌道ではなく「低空を飛行」「軌道を変えながら飛行」したら、
それはもう弾道ミサイルではなく誘導ミサイル、または単にミサイルと呼ぶべきではないか。

国連決議のミサイルが巷間言われるように本当に「弾道ミサイル」に限定されているのなら
「誘導ミサイル」は決議違反でないことになってしまうが、真偽のほどはわからない。

ミサイルを禁止すべきかどうかは軌道がどうかではなく、到達距離がどうかで決めた方が良いと思うがいかがか。

とグダグダ書いてきたが、そもそも大型のミサイルで誘導しないミサイルはあるのか、の疑問もわく。

斜めに発射される弾道ミサイル迎撃システムなどで使われるミサイルと違って、大型のロケットは垂直に発射される。
仮に誘導せず、まっすぐ打ち上げたらそのまま落ちてくる。
垂直に打ち上げつつ、途中で軌道を修正しながら、目的の軌道に乗せていく。
国産のロケットも垂直に打ち上げ、飛行しつつ軌道を変える誘導技術があると言うこと。

そう思うと、弾道ミサイルの「弾道」とは死語の類なのかもしれない。
弾道ミサイルだろうが、誘導ミサイルだろうか、単にミサイルと言おうが実質的な違いはないのかもしれない。
話は飛ぶが、プラスティック製の「つり革」、コンクリート製の「枕木」などと同様、単に呼称の問題かも。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今朝の東京スカイツリー(202... | トップ | アベノマスク個人配布希望締... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観察」カテゴリの最新記事