熊本アースクウェーク～トイレ事情

４／１６（土曜日）　車椅子で避難所の本荘小学校・体育館にたどり着く。
手すりのない階段をのぼり、体育館に入ると、ビニールシート一枚分のスペースが取ってある。
この広さに、今夜は、四人が横になるのか。
まるで、密航船の船底にひしめく難民並み。　（苦笑）
シートは、幸い壁ぎわです。
ヒゲは、左手を木の壁にペタリとつけて、ズルズルとしゃがみ込む作戦です。
うまくソフトランディングを試みて、ヤッター！

暫く経って目が慣れると、体育館の光景が理解出来る様に。
ヒゲは呆然となります。
あんなに遠い所に、トイレがあるのか～！？
ぎっしりと詰まった難民船同様、まるでメイズ・ランナーよろしく、避難者の間をパズルを解くように
抜けて通らねばなりません。
ヒゲには不可能だ。
更に、和式トイレだから、ヒゲには立ち上がるのが困難。
カァちゃんのヘルプが要る。
すると、ヒゲの不安が判ったのでしょう。
カァちゃん　「　家から尿器を持って来ようか？　」　
　　　　　　「　ウン　」
やがて、尿器の出番。
ヒゲには、立ち上がると云う大仕事が立ちはだかります。
カァちゃんの肩を借りて、やっと立てます。
外に置いていた車椅子の所まで行くのも大変。
ズボンを下げて車椅子に座り、やっと用を足す始末。
夜だから、まだ観客（？）が少ないからイイが、昼は道行きの通行人がむき出しの尻を
ジロジロ見るんだろうなぁ。　嫌だな～　（涙）

席に戻る時も、壁板ペタペタ方式でしゃがみ込み。
隣の兄ちゃん達がつまむ、柿ピーの匂いが漂う。
一緒に来た近所の奥さんは、スチール製椅子の上でコックリ。
仕事で疲れている旦那さんの寝る場所を確保するために、自分はきつい思いしているのです。
その旦那さんは、なかなか寝付けない様子。
「　バスケットのゴールが落ちないか？　」　心配しているのです。
ヒゲも、気持ちは分かる。
　　　　　　　　　　　　　
ＷｉＦｉが使えるようなので、ヒゲはｉＰａｄでブログ書きを始めた。
何時もは、記憶をたどりながらの過去形。
この時は、避難先からのリアルタイム物。鮮度が違う！
新聞記者で云う、文春スクープ物か？　（笑）
トイレが嫌だから、水は飲めない。
朝になり、隣りの奥さんは、用を足しにマンションに戻ると言う。
ヒゲ達も、この避難所では、エコノミー症候か、腎不全か起こしかねないと判断。
やはり、障がい者には困難な場所です。　仕方が無い。
もう、腹を括って、マンションに戻ることに。
建物が崩壊したら、まあ運が悪い人生だったと諦めよう。
取り敢えず、トイレに行ってスッキリしよう。

　　　　　　　
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