田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

足軽の唄

2017-10-23 17:37:31 | よもやま話・酒編
先日、TBS系で放送されたドラマ “遠山の金さん”。
そこに登場した居酒屋のメニュー。
【焼酎】の張り紙の横に【上酒】と在り、更にその隣に【並酒】と在った。
     
わあん、なんて懐かしい用語。
最近聞いた “選別” なる日本語を思い起こす。
そうか!
こんな江戸の昔から、格差社会の象徴 “並酒” は存在していたのか。(笑)

最近行った店のホワイトボードに、酒のメニューが在りました。
上位には当然、純米大吟醸が列を並べてます。
そして、末の方に、【 OOO 普通酒 】 との表示が在ります。
ヒゲは、感心しました。
なんて、いさぎよいのだろうか!
今時、なかなか “普通酒” とは書けませんヨ~。
大河 『 西郷(せご)ドン 』 風に説明すると ・・・・・
江戸討伐軍の“錦の御旗”を純米大吟醸とすると、
普通酒は“足軽”みたいなモンです。
                 
普通は、恥ずかしいから、おもてだってメニューには表示しないもんです。
しかし、この店は堂々と足軽を明記。
気に入ったヒゲは、すぐに 「 ママー 普通酒の燗付け一本ネ! 」 と。

まだ、日本酒の級別時代の頃。
大吟醸は、儲からない酒でした。
金賞受賞の為に、無理に特A米を仕入れるからです。
純米吟醸酒は、蔵元も消費者も少し儲けました。
その頃のは、まだ香りが柔らかく、食中酒でもOK。
田園では、“中吟”と云う業務用ネーミングで人気でした。

純米酒は、蔵元はあまり儲かりません。
本醸造は、蔵元が少し儲かる為の酒です。
普通酒や二級酒は、地元の消費者の為の酒でした。
アル添が少し多くて、本醸造のカテゴリーには入れてもらえない。
田園で使う機会があったのが、越乃千禄(凜)・八海山(黄ラベル)・
越乃寒梅(普通酒)等でしたか?
                      
並酒とか、普通酒とか、二級酒とか、蔑視ネーミングでコールされた酒達。
メーカー地元の人ご用達の、安くて気楽に酔っぱらえるのが魅力でした。

香りが強い日本酒を良しとする、フランス人の基準が優先される現在。
淡麗辛口の足軽酒は、どんな扱いを受けてるのでしょうか?
仏人野郎が来て 「 ヘイ、マスター! 普通酒をアツカンお願いあるネ! 」 なんて。
そんな時代が、やって来る日が待ち遠しい。 (笑)
      

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