田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語~ボタンも色々

2018-07-03 14:34:26 | よもやま話・料理編
或る日の田園 ~~~ 午後の仕込みの時間です。
包丁の軽やかな擦過音が聞こえてきました。
ハモの骨切り音ですが、「 シャア シャアッ 」 と爽やかなんです。
京都のハモ切り名人みたいにスムーズ!
       
そんなに上手いヤツが、内に居たのかナ?
ヒゲは首を傾げた。
後から、出来上がった落としを頂くと、所々で骨が歯にさわります。
表面だけ、見かけだけの骨切り。
やっかいな(!)皮に近い骨が、残ったままみたい。
あーあ、こんなハモを供してるのか? 
「 恥ずかし~い  」 嘆くヒゲでした。
    
さて、鱧と言えば、牡丹ハモ。
しかし、こんなメジャーな仕事でも、いろんなアプローチがあるんです。
先ずは、葛粉を用意しましょう。
固まりの葛をすり鉢で、すり潰します。
それを、茶こしみたいな物で、濾します。
先の揃ったハケも用意して。
       

骨切りの済んだハモの身に、先ほどの葛粉をハケを使って、はたく様に
まぶしていきます。
骨切りされた身を一枚づつ、丁寧に開く様にします。
大変な作業に見えますが、慣れるとそう苦になる仕事ではありません。
それどころか、クセになりそうで!? (笑)
コレを、湯に落とすと出来上がりです。

ところが、70年代後半には、この仕事に対する異論が出始めました。
これ程の手間かけて、ハモにデンプンの“ぬるぬる”をまとわせるのは、如何なものか?と。
ぬるぬるが、不愉快ではないかと云う訳です。
なるほど、解らんでもありません。
で、この葛たたきをしないで、身をそのまま湯に落とす方法も現れた。
その時、身に塩を振るやり方も。

出汁の取り方も、違う方法があります。
ハモの中骨を焙った後、スープを煮出す方法等です。
このハモの出汁と、カツオ出汁とのブレンドも考えられた。

主役の牡丹ハモには、名脇役が必要です。
料理屋では、これに力を入れます。
適宜なサイズの干し椎茸の含め煮。 
或いは、管ごぼう煮二個。
青みや香りにも気を使います。
料理屋の腕の魅せどころと云った塩梅。
但しヒゲ的には、具だくさんは遠慮したい。
牡丹ハモ一個に、姫じゅんさいを周りに少々ぐらいのお椀が、ちょうどよろしい! (笑)
牡丹ハモと云っも、いろいろな考え方があるモンなんですよね。
                   

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コメント (2)
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