緊急事態②〜骨折は何処だ？

さぁさぁ、動けないヒゲを見つけたカァちゃんは　・・・　
取り敢えず、ベッド脇まで引きずって移動させる。
しかし、そのままではラチが明かないので、ベッドに移そうとする。
だが、腰が抜けた男を女性独りで持ち上げるのは、とんでもない作業。
腰を痛めるリスクは大きく、大仕事です。
老健施設等での介護ワークの大変さが、よ～く解る状況です。
　　　　　　　　　　　　　　　
今までにも、何度もヒゲに対応しているから、要領は理解しているカァちゃん。
それでも、今回は一寸違うようです。
なんとか、ベッドに移ることは出来たけど、ヒゲの方も激痛を伴う。
“　眼に火花が散る　”　現象は、久しぶりだ。
疲れ果てて、寝てしまう。
カァちゃんは、　「　寝る位だから痛みもないんだろう？　」　と、
暫しの安堵感を持ったそうだ。
　　　　　　　　　　　　　　　
暫くして目を覚ましたヒゲは、　「　どうなったのか？　」　不安がよぎる。
右手は正常に動く！　右足も動く！
左手は握力が少し減った感じで、左足はあまり動けないか？

〔　転倒　➡︎　骨折　➡︎　寝たきり高齢者　〕　の公式が、不安を煽る。
人生のラスト・ステージで、こんなに早く寝たきり生活になるのか？
呆然となる　
どこか骨折してないか？　　痛みは、左脇腹。
９９年時の開胸手術のおりの、左肋骨ボキボキからずっと万年痛が有るところ。
そこを、更に痛めたのか？
肋骨を一本づつ触って確認するが大丈夫そう。

転倒での骨折と云えば、８年前の腰椎圧迫骨折が思い出される。
腰の痛みの原因が判らない中での異変。
ブロック注射で、痛みが一発で飛んで楽になった。
そして、暫くしてのレントゲンで、やっと圧迫骨折が判明した。
しかし、今回は腰痛がない。腹が痛いだけだ。
痛むのは、腹筋辺りなので、いよいよおかしい？
転倒によるショック状態なのか？
取り敢えず、一日様子を見るしかないか。
カァちゃんも心配で、英会話教室はキャンセルした。
　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～　つづく　～～～

　　　　　　
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