田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

大晦日の風物詩

2018-01-22 14:33:56 | ヒゲの毒舌
今や、銀行員も年末年始の休みは当たり前。
飲食店だって、休む時代です。
祝祭日も増えて、結構なことなんでしょうね!?
これも、ありがたい(?)働き方改革とやらのおかげですか。
これで過労死問題が無くなると云う、畏れ多くも天下の名施政なるぞ!
欧米人並に休日ばかり増やして、日本人らしい勤勉性を無くさない様に祈るばかりです。

そんな休んでばかりの日本人なんぞいなかった昭和30年代の大晦日。
午後五時ごろ、ヒゲが両親と新町の実家に着くと、ばぁちゃんが迎えてくれます。
「 あー、幸ちゃん! よう来たね。 寒かったろ、はよ火鉢に当りなっせ。 」
                        
彦七爺さんは、さっそくビールを抱えて来ます。
片山家の宴会の始まりです。
ばぁちゃん 「 進ちゃん(父親)、今日は天然ブリばい。
        ワタも、いっぱい用意してもろた。
        酒は、月桂冠の超特級でよかろモン。 」
                        
ヒゲ中学生も、リキュールみたい(!?)に美味しい酒とブリわたを酢味噌で頂きます。
ばぁちゃん 「 幸ちゃんは、ケチャップとかソースでワタば食べてもよかつヨ~ 」
中学生のヒゲは、もちろん(!)固辞します。
               
やがて、紅白が始まる頃、銀行員のH叔父さんが到着。
他の家族は先に来ていますが、叔父だけは仕事だったのです。
父親 「 ああ、ヨシアキさん! お待ちしてました~
      もう、コウハクは始まったですばい。 」
叔父 「 やっと終わりました。 ▲▲円合わんで、ふて~目にあいましたタイ。 」
父親 「 ふ~んン、 銀行も、やおイかんですね。 」
銀行員は、12月の31日でも、遅くまで仕事をしていた時代です。
除夜の鐘が鳴るギリギリまでになったこともあるとか。
                    
しばらくして、ヒゲはテレビのある別室に移動します。
N響の第九を観る為です。
当時、演奏の映像を見る機会は、滅多にない頃。
数少ない演奏を観る為には、宴会の途中離席もしょうがないことでした。
叔父 「 幸ちゃんな、チョット変わっとらすナ。 ベトベンば聴かすがな! 」
当時の熊本では、クラシック音楽を聴く者は、やや変人扱いにされるのは、しようがない事でした。

やがて宴席に戻ると、紅白に飽きた男たちは花札とざぶとんを用意して、賭場の支度を始めてます。
                               
闘いの前に、札に“テンカフン”と云う白い粉をまぶして滑りを良くします。
今は、ベビーパウダーと云うんでしょうか?
札がベタベタすると、景気が悪くて調子が出ませんワ!
父親が疲れると、ヒゲが代打ちします。
 「 ハイ、猪鹿蝶上がり! 」
                    
こうして、TVの『ゆく年来る年』が終わるまで、闘いは続いたので御座いました。

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2 コメント

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怖~いタイトル (ヒゲ)
2018-01-23 20:05:45
わあん、恐ろしいタイトルですネ。「 おととい来やがれ!?」的な、立ち直れそうもないトラウマが残りそう。それにしても、大晦日にミカンなんて、健全?ですネ。ヒゲ家は、中学生が鰤ワタ肴に酒をあおる、ひんしゅく者の一家かも。「 喝采 」に喝さいしながら、乾杯する様な酔いどれファミリー。最後は、賭博三昧、親子親族間で金の獲り合い。いやはや?笑。
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昨晩お会いしましょう (middle-mountain)
2018-01-23 12:39:18
ああ、懐かしい。
小学生の頃の大晦日、自分のところも親は忙しく、伯父さんのところに預けられていました。 ちあきなおみが 【喝采】で日本レコード大賞受賞をこたつに入って、みかんたべながら観ていたことを昨日にように思い出します。

大晦日の第九、高校生の頃、私も、紅白テレビを切り上げて、別室で、FMラジオで聴いていました。

姉は、また別室で、ユーミンの【A HAPPY NEW YEAR】、という曲を聴いていて、そのLPアルバムの名が【昨晩お会いしましょう】、だったのを、マスターの記事を読んでいて、ふっと、思い出しました!

【昨晩お会いしましょう】、好きな女の子を映画に誘った時に、言われそうな文句で、あまり好きではありません(笑)
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