田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

机に突っ伏した天才少年①

2021-11-16 15:56:34 | ヒゲの盤上の世界
10/31のNHK杯将棋トーナメント『 藤井三冠 VS 深浦九段 』
その日は、あいにくのビデオ故障で、録画出来なかった。
後日、NHKプラスと云うアプリで、見逃し配信を観る。
オープニングは、今で云う相雁木戦。
現代に復活した、温故知新な戦法です。
『 雁木 』 と云う言葉のオリジナルは、雪国地方で通りに面した軒から
ひさしを長く出して、その下を通路にした構造。
将棋の用語としては、金(7八と5八)と銀(6七と5七)の配置図が、
雁木づくりの構造を思わせるからだと記憶してます。
     
将棋は、藤井三冠の4二金右で、完全な先後同形の相雁木戦になる。
ひょっとして、千日手か?
その瞬間、深浦九段が仕掛けた、4五歩。  同歩に、3五歩。

さて、現代に 「 復活? 」 と言うからには、昔は有ったのか?
それは、ヒゲが高校生ぐらいの昔か?
昭和40年代の昔には、もうこの戦法は絶滅危惧種でした。
その頃は、振り飛車全盛で、たまに相ヤグラ戦が主流。

そう!
だから、もっと昔のこと。
もう、デロリアン車が必要でしょう! (笑)
        
時は、江戸末期の徳川家定〜家茂の治世。
黒船が来航し、井伊直弼が安政の大獄を決行する時代。
騒然としていた頃でしたから、将軍様も御前対局のお城将棋は楽しめなかったでしょう。
   
そんな中、市井では棋聖・天野宗歩や個性的な将棋指しが活躍していた。
高校生ヒゲは偶然にも、彼らの棋譜集を手に入れた。
手漉き和紙の綴じ本の棋書(奇書?)でした。
その中に雁木戦の実戦譜があり、それをヒゲは垣間見ていたのです。
 

3五歩に対して、藤井三冠は4六歩。 この型に於ける定番のカウンター。
しかし、深浦九段の指し手は早い ・・・・   つ づ く 

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