田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

天ぷらへのいざない~フノコ海老

2018-04-21 14:48:53 | よもやま話・料理編
生海老を確保する為に、応援してくれた魚屋さんが熊本市桜木のマルセイ水産です。
      
                    ≪ 現:魚勢 ≫ 

最初に手に入ったエビは、フノコ海老。
発泡スチロール箱に活けの状態で、濡れ新聞を掛けて確保してありました。
ただし、殻の色合いは、風采が上がらないエビです。 (笑)
      
店での最初の仕事は、選別です。
大きなサイズを選んで、天ぷら用に。
それ以外は、のし串を打って、塩茹でに。
さて、天ぷら用の分 ・・・ まず、長~いヒゲを切りながら、頭を切り落とします。
頭の部分は足が早いので、まとめて塩茹でしておきます。
特に、この海老の頭は、酵素が強く自家消化が早いので急ぎます。
     
茹でた頭部は、後に、注文に応じてフィッシュロースターで焼きます。
本当は、生のまま置いといて、その都度塩焼きにすればイイのですが、
そこまで優雅な仕事は、客数をこなす田園では出来ませんでした。

さて、この海老、身の方の処理には特別な注意が必要です。
冷凍エビを使っている分には、全く思いもしない注意が要るのです。
少し乾くだけで、直ぐに黒いアクが発生するからです。
コレが身に絡んだら、なかなか厄介。
茹でても、揚げても、黒い色は落ちません。
まるで、鮮度がワルい海老と見まがうばかり。
さっきまで活きていた海老なのに、なぜ(?)と思うぐらい。
基本は、立て塩に浸すことです。
殻を剥き終わったら、直ぐに塩水で洗って、アクの出るのを減らしましょう。
    

この海老の身は、コリコリ感があるから、熊本県民好みでしょう。
車エビの代用に最適です。
しかし、身は良いが、尻尾の発色は地味ですので、車エビの品格まではいけません。(笑)
もうひとつ面白いのは、このフノコ海老には、味噌が詰まっている時があるのです。
ほら、渡りカニの甲羅の裏にある、オレンジ色の子みたいなの。
このミソが入っている海老の背わたを抜く時は、上手に背わただけ抜くと、
客は子持ちエビの天ぷらを堪能出来るハズですが ・・・ 。

残念ながら、このフノコエビは、あまり知られてなく、なかなかお目にかかれません。
田園では、活躍した美味しいエビなんですがねェ~!!

     人気ブログランキングへ 
    http://blog.with2.net/link.php?1046790  
              ↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« シャバの空気 | トップ | 鬼ころしで、御用だ~! »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミソクソ (batten)
2018-04-21 22:08:43
天草でマエビと言ったらフノコエビ、火を入れた旨さが好きです。
真っ赤になった味噌が美味しい。
確かに色は出ませんが良い海老だと思います。

オマールと言う舶来の海老を活けで使うのですが
梨割りにしたオマールの美味い味噌を水道で洗うバカ。

南洋海老の足赤の類の美味しい味噌をクソだと流すバカ。

それなのに、背ワタが残った海老で提供するエビチリ
適当にワタをとって揚げる天麩羅。

話は変わりますが今年も新社員が数十人入社
5年後は何年残ってるでしょう。
ミソクソの若い衆も数年したら半人前
我慢して我慢して、育てるのが今の若い衆。

昔なら、クソったれのボンクラです。

返信する
クソミソ (ヒゲ)
2018-04-22 13:14:23
それはそれは、天然のエビの旨みを知らない手合いが多過ぎますネ。熊本でも、残念ながら生海老を使う店( 料理人)は少なくなってます。海老の種類ごとに扱い方が違うんじゃ、面倒臭くてやってられない?
生海老の宝庫・熊本なのにもったいないのですが。
バッテンさんも、辛抱強く新人を育てて下さいネ。
先ずは包丁研ぎの最難関からですか?笑。
返信する
天然 (batten)
2018-04-24 06:26:11
河内や芦北で揚った天然のクルマやフノコは、
今じゃ、高額店か築地送りでしょうね。

冷凍物でも天然物が美味しいですが、今や養殖バナメイばかり。
寿司屋が好むブラウンやバナナ、発色が良いオーストタイガーなど美味しいのにと思います。

某有名調理学校から入社の19歳、中々の今時ヤング。
持参したマイ包丁は、なんと吃驚のダマスカス鋼の高級品ステンレス。
野菜切らせたら、下手糞な上に包丁が切れない。
休憩後に研がせたら包丁2本を1時間たっても終わらない、
豚に真珠じゃないですが、私らでも研ぎにくいダマスカス鋼ナイフ。
学校で買わせた安モンで良いのにと思います。
研いでも研ぐ前と五十歩百歩の包丁で頑張るヤング
手より口が達者で、飯時がハイテンションの天然君。
履歴書と面接はバッチリだったのに・・・

返信する
海老もいろいろ (ヒゲ)
2018-04-24 20:04:50
そうですよね、最近はバナメイばかり。海老チリも、これですから少し飽きています。
ひょっとして、有名とは、ツOさんとこ?まさか、ダマカス鋼に騙かされたわけじゃあないですよね、笑。私はステンレスは殆ど使った事はありませんが、第一、普通の砥石で研げるンでしょうか?なんや、バッテンさんの頭を抱えた姿が目に浮かぶ様です!
返信する

コメントを投稿

よもやま話・料理編」カテゴリの最新記事