田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語~鱧の効用

2017-10-25 21:59:11 | 田園ものがたり
“ハモ物語~デビュー戦”以来、時々、300円ハモを購入するヒゲ。
なにしろ安い!
なるほど、当時の熊本では鱧を使う者や店がほとんど無い。
つまり、需要が無いから、ヒゲは有り難く300円払って仕入れていける。(笑)
この金額なら、ハモの料理に多少の手間が掛かっても、しょうがないでしょう。

使っている内に、ある事に気づきました。
“落とし”にまで仕上げておれば、使い勝手が良いのです。
色々と使い回しが効くからです。
例えば、急に吸い物が必要になる。
ハモ落としをバーナーで炙れば、何とかなる。
                     
天ぷら盛合せの白身が足りない。
落としを大葉で巻いて使いましょう。
                 
ヒトモジ(わけぎの熊本版)と落としと組み、酢味噌を添えて酢肴に。
刺身盛合せの食材のひとつとしてハモ落としを。
何しろ出来上がっているので、手が掛からない。
ひとりで仕事しているヒゲに、こんな有り難い物はないでしょう。

そのうち、面白いことに気付きました。
ハモのてっぺんに、梅肉をほんの少しポトッと落とす仕事があります。
ほら、お釈迦さまの額の真ん中に、ホクロがあるみたいに。
なんて、オシャレ~なんでしょう。
任意の所に、少しの梅肉を付けるのは、ちょっとした技術が要るのですが。
           

ある時、思いがけない発見をしました。
ハモの落としをそのまま提供すると、抵抗感なく食べてくれる熊本の人。
しかし、この梅肉ポチの仕事をしたハモは、まる(!)残りするのです。
この時、ヒゲは熊本県人の気質を少し理解した。

県民は、ファッション系的にはワサモン!(流行のはしり物に飛びつく、進取の気質)です。
しかし、飲食系は、全くの保守王国なんですネ。
慣れ親しんだ(!)物しか、手を出しません。
つまり、仕事(工芸的、趣向を凝らしたような)をし過ぎた物には、抵抗感があるのです。
見慣れてないからです。
下手に手を出して、恥をかきたくないとか。
例えば、鯛の刺身で松皮造りなんて仕事をすると、もう駄目でした。
或いは、白子なんかをすり潰して葛で固めたりの、元の素材がわからないのも抵抗感が。
  ( 今は、少し変わってきていますが ・・・ )
この発見は、後々の店の運営上、大きな戦略になりました。

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2 コメント

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半歩先 (batten)
2017-10-28 23:15:25
師匠曰く、一歩先は熊本の田舎人には理解しがたい。
だから、流行や都会の料理の半歩先でちょうど良いと。

ブッフェのパーティ料理でも何かハッキリと判る料理が
出が早いですね。

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先見性 (ヒゲ)
2017-10-29 12:19:51
うーん、お師匠さんは、なかなかの先見性ある方ですネ。半歩先ぐらいがちょうど良い。私は、ずいぶん大変なプロセスを労して、そこに行き着いたんですが!笑。
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