田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

山かけ月見ソバ

2018-10-31 17:01:18 | 田園ものがたり
ヒゲが、一人でやっていた栄通り時代の田園。
ある時、“ つくね芋(つくり芋) ” と云う名の、熊本産の丸い芋を手に入れました。
              
京都でお目にかかる “ まる芋 ” 。 
              
或いは、 “ 伊勢芋 ” みたいな大きさ形です。
              
                      

早速、すりおろすと、粘りの力がスゴい。
卵と合わせ出しで伸ばしても、充分なリキがあって、味も悪くない。
しかし、アクが強いのでしょうか? 変色も早い。
薄い灰色と云うか、見た目がワルい。
ストレートに小吸い物で提供するには、ためらいがあります。
「 何とか使えないか!? 」 と考えるヒゲ。

そんな機会が、偶然にもおとずれます。
九月に入り、「 中秋の名月が近いなぁ。 」 ・・・ 
「 月見の献立は、どうしようか? 」 と、思った時に閃きました。
熊本産のとろろ芋を使った献立を!
これなら、変色したとろろもいけるんじゃあないか。

先ずは、田舎系のそばを茹でます。
弾きぐるみ系の黒っぽい蕎麦です。
色が白い更科系のそばでは、この場合不都合でしょう。
色の濃ゆいソバを、蓋つき炊き合わせ風な器に盛ります。
盛りながら中央を少し窪ませます。
そこに、とろろを注ぐのですが、この時が問題です。
とろろの量のコントロール加減をどうするのか?
意外にむつかしい。
最初、カネの真菜箸を両手に持って、先の部分をクルクル回しながら、
適量のとろろを巻き取って、スルッと凹みに落とし入れました。
やがて量に慣れると、片口の尖った鍋にとろろを入れ、用心しながら傾けます。
適量のタイミングで、とろろを真菜箸で挟み切る(!)のです。
               
しかし、このままでは、凹みのトロロはまる見え。
色黒を隠す(?)必要があります。
で、そのトロロの中央に、うずらの卵を落とすのです。
見た目は、月見に。
うずらの卵の底辺をスパッと切るのは、若干の技術が必要かもしれません。
もみ海苔とワサビを横に添え、蕎麦つゆを注いで出来上がり。
コース料理の中ほどに出す、 “ 山かけ月見ソバ ” と云う趣向ですネ。
ウケも良い。
なんて事もない献立に見えますが、そこそこに仕上げるには、ある程度のレベルが必要かも。
とうとう、新・田園で提供できるチャンスはおとずれませんでした。
                    

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