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昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

氷見温泉旅行記 ~男三人の回春の旅~ 二日目:朝 6:30~

2014-11-19 09:02:24 | お出かけ
もそもそと、Hが起き出しました。
多分六時は回っていると思います。
どうやらトイレのようです。
と、Nが声をかけます。
「おう、起きたか?」
ということは、誰かが起きるのを待っていたようです。

「よく寝られたか?」
と、互いに聞きあっています。
「Uはまだみたいだな」
いかにも寝坊したかの如くに言います。
冗談じゃない。目を閉じてはいますが、起きてますよ。

「起きてるぞ! と言うより、眠れなかったよ」
Hが夜中に五度も六度もトイレに行ったことや、Nが二度トイレに行ったことを話すと、
「ほんとだ。寝てないわ、こいつ」
と、二人とも納得です。

さっさと二人、布団を片付けます。
といっても、二つ折りにしただけですが。
やむなくわたしも、布団から出ることに。
早速トイレに駆け込み、体から水分を放出。
あゝ、少し楽になりました。

窓の障子を開けると、良い天気です。
台風はどうなったんでしようね。

氷見の朝

どうです、海、海ですよ。
波も凪いでいます。
窓から入る風も、海の香いっぱいです。
少ししょっぱさを感じる海風です。

「どうする、今日は」
「まず、道の駅だな。オープンの時間が問題だぜ」
「遅くとも、十時には空いてるだろうに」
「それじゃ、それまでに、どこかを回ってみるか?」

感慨に耽るわたしそっちのけです。
まったく旅情を味あわない奴らです。
「腹、減ったよ。七時だったっけ? 朝食」
「U! お前、寝る前に梨を食ったろうが」
「そうだ。殆ど喰っちまったな」
二人して、非難します。

ひるがの高原にて、袋入りの大玉の梨を買ったのです。
もちろん、夜食のつもりでです。
でも実のところは、夕食でお腹がいっぱいになり、欲しいとは思わなかったのですがね。
Hが、仲居さんに
「ナイフ、貸して欲しいんだけど」
すると仲居さん
「お切りしますよ」
どうやら、刃物をお客には持たせないようです。
何となく、その理由は分かる気がします。

「じゃ、この梨をね」
と、Nが二つ渡すのです。
「食べられるか?」
という心配声を無視して、渡してしまいました。
で、その心配が当たったというわけです。
言い出しっぺのHが二つとりました。そして二つ切って貰うと言い出した、二つも渡したNが一つなんです。

一個を六切れにしても、十分すぎる程に大きいです。
新高梨の大玉ですからね、想像して下さいね。
で、九切れ残ったわけです。
どうします? ラップに包んで冷蔵庫へ? 
残しておく、か。気が付かなかった、思いつかなかった。
そうすれば良かったですね、確かに。

ではどうしたか。捨てたのか。
ジョーダンでしょ。そんな勿体ないことはしませんて。
いただきました、残り全てを頂きました。食しました。
二人の呆れ顔を後目に。

不思議ですよね、寝る前に食べると、翌朝には猛烈にお腹が減るのですから。
胃が活発に消化活動を行ったがために、かえってお腹が空くのでしょうか。
そういうことにしておいて下さいな。
「そう言えば、修学旅行時が凄かった」
「うんうん。Kと競争になっちまった」
高校時代のことに話が飛びました。

「彼女がさ、ホテルに来たろうが」
「おお、ビックリしたぜ。翌日女子から聞いてさ」
「どうだったんだ、ほんとのところは」
「なにもあるわけない、Uだもん」
「けど、遅かったぜ、帰ってきたのは」
「手も握ってない、ぜったい!」
二人して、私のことを論じています。
こっちは、赤面ものですよ。

「行こうや、七時は回ったろう。混んでくるぞ、きっと」
無理矢理に話を終わらせました。
純情初心な青年の話でした。
そこのところの顛末は、HPにて「告白」しております。
因みに、[やせっぽちの愛]です。
[慟哭]内の「恋愛武勇伝」tomko編です。
興味のある方は、どうぞ。

七時半近くだったでしょうか、大食堂へ。
まばらに、そうですね、五、六家族で二十以上でしょうね。
最も、食べてる最中にも入ってきましたし、食べ終わったときにもすれ違いましたし。
メニューは、和食でした。
洋のバイキングが良いかな、と思っていましたが。
味噌汁に定番の海苔、それから焼き魚と漬け物が少し。
“もっと欲しいぞ、漬け物が”

二人は少食で、すぐに戻っていきました。
わたしですか? 猛烈に腹が減っていましたしね。
ほんとはね、気になっているんです。
朝の血糖値も、当然ながら二百を超えていますし。
控えなければならんです、今朝もインシュリンなしですから。
で、結果と言えば、大食です。
ご飯を二杯お代わりして、さらにたっぷりのお茶漬けをいただきました。
Nが残した漬け物と共に、ザザーッと流し込みました。

うん、満足、満足。
ぱんぱんに膨れあがったお腹をさすりながら、部屋にご帰還です。


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