風邪をひいちゃいまして、仕事を休みました。
「薬より何より、休養が一番ですよ。特効薬です」
昨日かかりつけ医師に告げられた言葉です。
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「申し訳ありません。小夜子さまのお立場も考えずに、勝手なことを申しました。
いやだわ、あたし。
小夜子さま、お時間の方はよろしいのですか? ひょっとして、もう…。
宜しかったら、駅までお送りさせていただきますけれど」 . . . 本文を読む
「そうね、それもありでしたわね。
幸恵さんの仰るとおり、もう少し待ってさしあげれば良かったのかも。
でもね、それは今だからこそ言えることなのじゃないかしら。
あの時『いついつまで、待っていてください。』とご連絡があれば、あたくしも待っていたかも。 . . . 本文を読む
「兄にとっては……なのですが、父には到底許せるような相手ではなくて」
正三にとって何なのか口ごもってしまい、小夜子には聞き取れない。
「あら、さぞかしご立派なお家柄のご令嬢だと思いましたのに。
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「正三兄さんの小夜子さまへの仕打ち、あたし納得がいきません。
そりゃ烈火の如くに怒った父に、恐れを為すのは分かります。
あんなに怒った父を見たこと、あたしありませんでした。
でもでも、音信不通状態を続けるなんて、あんまりだと思います。 . . . 本文を読む
本日は、「文芸長良の会」の集まりがありました。
週初めは台風の接近で流れるのでは…と心配しましたが、東海地方からは大きく外れてくれたので、助かりました。
被害に遭われた方、その地区の方、ごめんなさい。 . . . 本文を読む
ニコニコ顔で答える小夜子、そして苦虫をつぶした顔で受ける茂作。
が、その中に少しばかりの安堵の色が浮かんでいる。
「ごめんください。小夜子さまは、お見えですか?」
「あら、幸恵さん」
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