真理子は車を小一時間近く走らせて、高速道路のインターチェンジ近くのラブホテルに着いた。敷地内の砂利道に入った折りに、車の揺れと音に”起きちゃうかな?”と不安な気持ちが湧いてきた。
”やっぱり、このまま帰ろうか” . . . 本文を読む
氷見江の橋を渡っていたら、な、なんと!
向こうから、可愛いお姉さん二人が歩いてきます。
でその隣には、見るからに怪しい…ゆるキャラでした。
お姉さん二人を撮ろうとしたら、隠れちゃうんですよ。
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高木の家に二人して来る途中、真理子は照子に頼み込んでいた。
「照子、お願いがあるの。今夜、照子の部屋で泊まり込んだことにして。
私、ミタライ君にアタックする。
今夜限りになるかもしれないけど、それでもいいわ」
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「じゃあさ、大学で流行っているんだけど“じゃんけんゲーム”でもやるかい?」
彼は、思わず井上課長に教えられたゲームを口にした。
”ナイトクラブで遊んだゲームなんだ”とは言えず、学生の間で人気のゲームと言ってしまった。そしてそのゲームの内容を説明し終わると、酔いつぶれて横になっていた田口が、ムクリと起きあがった。 . . . 本文を読む
「たばこ、吸ってくるわ」
三人の内、ただひとりだけの喫煙者です。
わたしは、心臓。
Hも、軽い脳梗塞。
Nは、中程度の脳梗塞。
ということで、三人ともノー喫煙なんですよ。
でもNは
「低ニコチンだから」
と未だに喫煙者です。 . . . 本文を読む
「まだいいんだよ、失禁だけなら。
悲惨なのは、呆け症状の出た家庭だ。もう酷いもんだ。
お嫁さんを泥棒呼ばわりしたり、食事の直後に”飯を食べてない!”って叫んでみたり、とか。
もちろん徘徊もあるし、最悪なのは昼夜逆転してしまうことなんだ。 . . . 本文を読む
太鼓が、どんどん! と鳴り響きました。
司会者が、開会宣言です。
初めに氷見市長の挨拶が始まり、けっこう長かったですね。
うんざり! です。
でもびっくり! 第一回なんだそうですよ。
記念すべき第一回に、偶然にも遭遇です。 . . . 本文を読む
「おい田口、飲み過ぎだぞ!」
慌てて高木が、田口を制した。気まずい空気の中、皆押し黙っていた。
「飲み過ぎらぁ? はたり前だ、飲まずにひられるかは。
何ら、なんら。何は悪いことを言っらはあ、ほれえ。
ほんろのほとをひって何が悪いんらあ!」
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「確かに、田口の言うとおりだ。年中無休だ。
そりゃ、手を抜くことは簡単さ。だけど、何ヶ月か先にしっぺ返しが必ず来る。
今のやり方じゃ、お先真っ暗だ。
親父達は、”仕方が無い。国の政策の誤りだ”なんて逃げてるばかりだ。
そうじゃないんだ」
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田口はふらつく足で真理子の後ろに回ると、頭を畳にこすり付けて哀願するように言った。
「止めてよ、田口くん。こんな所で言わなくてもいいでしょ、もう。そう言うデリカシーさが無い所が嫌なの! それに、何かというと”キスしたい!”とか”抱かせろ!”じゃないの」
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「こんばんわあ、遅くなっちゃってえ」
「盛り上がってるう?」
女性二人が、揃って入った来た。
「おぅ、これからだ。上がれよ、早く。乾杯するぞ」
「じゃ、改めて。ミタライ君、お帰りなさーい!」
佐知子の音頭で、皆コップを上げた。 . . . 本文を読む
時間が不正確でして、お昼前のことです。
道の駅の駐車場に車は止めたままで移動することに。
もちろん、土産は車の中です。
そうそう、魚の干物類を買い求めた二人は、魚屋で氷を貰っていました。
代価が入り用だったかどうかは、わたしは知りませんが。
祭りの雰囲気のある、海鮮館(旧道の駅)に行ってみました。
幟
「ひみ永久グルメ博」と銘打ってあります。
永久とは、言い得て妙じゃないですか。
何とか言 . . . 本文を読む
二次会の場所は佐知子との間で既に相談済みで、高木の部屋に用意してあった。
「帰ったよ!」
と、母屋の両親に声をかけながら、新築の離れに高木が皆を誘い入れた。
「お邪魔しまあす!」
と、それぞれに声を出しながら十二畳ほどの部屋に入った。
「ほお、これは広いゃ。台所もあるし、奥が寝室かな? これなら、いつでもOKじゃんか」 . . . 本文を読む