きょうに こころのいとをむすべずとも
あすにはきっと むすびます
わかいふたりのことだもの . . . 本文を読む
薄ぐらい中をすすむと、間口が一間ほどで奥行きは三間ほどというほそながい場所にでた。
「はいはい。いよいよお次は、この一座のスターさんだよ。
〇〇山という霊山にて生息していたこのへび女を…」 . . . 本文を読む
ひっそりとしずまりかえったこの舗道には、少年の足音のほかになにひとつ物音がなかった。
灰色のコンクリートにはめこまれたガラスのなかには、手をかざして月を見あげるビキニ姿のマネキン人形がいる。 . . . 本文を読む
産婆に電話を代わると、すぐに小夜子の枕元にすわりこんだ。
「痛いか? いたいよな? 待ってろよ、病院に行くからな。
さするのか? お腹をさするんだな? よしわかった。俺の力を、小夜子にやろうな。
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「ああいたい! でもがまんする。あたしのあかちゃん、だもの。
ああ、でもいたい! あかちゃん、あかちゃん、もうすこしおとなしくして。
あ、あ、いたい! もういらない。このこでいい、このこだけでいい。
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