昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(七十八) 母さん、分かったから

2014-01-26 11:56:30 | 時事問題
(九) 「母さん、分かったから。死んだ父さんに言われたんだよね。 ありがとうって、言われたんだよね。 笑い顔一つ見せなかった父さんが、言ってくれたんだよね。 それが嬉しかったんだよね」 「お母さんの時代はそれで良いわよ。でも、あたしは違うの。 ねえ、小夜子さんもそうよね。違うのよね」 小夜子に同意を求める勝子だが、実のところは何が母親の時代と違うのか分からないでいる。 とに角母親のように、 . . . 本文を読む

同人例会と新年会

2014-01-25 19:08:33 | ポートレート
同人の例会と、新年会でした。 護国之寺(ごこくしじ)の客殿にて、精進料理をいただくことになりました。 予定時間よりも早く着いて、境内を回ってきました。 ここには、国宝の「金銅獅子唐草文鉢」(奈良時代)があります。 レプリカが飾られてあるということで、拝観させてもらいました。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~(七十八) 大粒の涙をボロボロと

2014-01-20 20:21:22 | 小説
(四) 大きく口を開けて小ぶりの里芋を食した途端、大粒の涙をボロボロと流し始めた。 「あれあれ、どうしました? 小夜子さまには辛かったですかね? 砂糖が足りませんでしたかね? お高いものだから、ケチり過ぎましたかね? 申し訳ないことでした」 皿を下げようとする母親を、小夜子の手が止めた。 「違うの、そうじゃないの。 お味で泣いたわけじゃないの。いえやっぱり、お味で泣いたの。 でも、辛い . . . 本文を読む

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