昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり! (十一)

2017-05-28 15:35:12 | 小説
「ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。  洛外蓮台野において。  静まりかえっている境内は、煌々と輝くかがり火で昼日中のように明るく照らされていた。 そこに、本堂を背にして清十郎が陣取っていた。 . . . 本文を読む

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり! (十)

2017-05-21 14:10:53 | 小説
「ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。  幾日か後のこと。 毎日を無為に過ごしているムサシに対して 「ムサシさま。 吉岡清十郎さまを倒せば、京随一の剣士となります。 さすれば、武芸を奨励している藩より、お声がかかるやもしれませぬぞ」 と、番頭に耳打ちしてきた。 . . . 本文を読む

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり! (九)

2017-05-14 13:59:11 | 小説
「ムサシなり!」と叫ぶ、赤ら顔の大男。 吉岡英二先生が創り上げた武蔵像を、根底から覆した新しい発想の、ムサシ像です。 京の地にて。  野宿には慣れているムサシだが、京の地勢特有の底冷えのする夜はこたえる。 夜露をしのげる良い場所はないかとうろつくムサシの耳に、「だれぞ、お助けくださいましい!」と、悲鳴まじりの声が聞こえた。 . . . 本文を読む

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