一月二日です。
いよいよ物語りも佳境に入りますので。
今日の予定では長崎のオランダ商館に行ってみようかと思っているんですが、その前にどうしても立ち寄りたい場所があるんです。 . . . 本文を読む
「男の沽券に関わる」と、男の美学から口にしないという逃げ口上を考えちゃうんです。
でも実のところは修羅場になるのがいやなわけで、怖いわけです。
いままで、誰にもいつのときでも、本音を吐露したことがないわたしです。 . . . 本文を読む
ピンクのエプロンに身を包んだ小夜子――割烹着姿がまだ幅を利かせていてるなか、新時代の女を自認する小夜子の面目躍如だ。エプロンを身に付けた小夜子は、いつも機嫌がいい。ルンルンとおさんどんに精を出している。「小夜子。どうだろう、そろそろ」「なあに、そろそろって」「うん。だからな、月が変わったらな……」 歯切れの悪い武蔵のことばに「月がかわったら、な . . . 本文を読む