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昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

わたしの見た、おフランス・パリcity (旅行記) 二十七

2013-07-06 17:00:20 | お出かけ

(二十七)

さあ、一路、バスはモンマルトルの丘に向かって走ります。
ビュンビュンと、走り……おいおい、ちょっと待ってよ。

何だよ、あの、ちょこまかと走り回るスクーター群は。
危ないだろうが、ほんとに。

うわっ! と。バスト並行して走ってる車の間を、すりぬけるよ。
えっ? 手が当たってるんじゃないの? そんなわけないか。

それにしても、なんて乱暴な運転をするの、まったく。
名古屋の比じゃないよ、こりゃ。

スクーター群だけじゃなくて、小っこい車も、セコセコ走ってるわ。
まあ、道路幅が狭いんだから、大型車は無理だわな。

おっ? プリウスだよ、あれ。タクシーにプリウス? 
あれって、日産のマーチじゃないか? Hの文字があるってことは、ホンダかい? 

でも、ドイツ車が多いねえ。おフランスのメーカーといえば、先ずルノーでしょ。
ゴーン社長に敬意を表して。

プジョーに、シトロエン。それから……何だっけ? 
案外少ないんですね、それともわたしが知らないだけ?

と、と、と! とうとう、見つけました! 若いカップルが、歩道を歩いています。
期待できるかな、こりゃ。おぉぉい! 見てるよおぉ!

そうそう、カメラだ、カメラを用意しなきゃ。
“チュッ!”
ほら、やってくれました。

人前でのキスをエチケットのように考えている国民性だと聞いていましたが、やっとやっと見ましたよ。

これですよ、これ。これを期待してたんですよ、わたしは。
お願い! もう一度やって! 写真に撮るからさ。

と、女性が、思わぬ行動に出ました。
“バシッ!”
こちらにまで聞こえるほどに強く、若者の頬を叩いたのです。

そしてそして、あろうことか、唇を手の甲で拭っています。
「おいおい、そんなのありかよ!」

デモでももその後も連れだって歩いています。
どういうこと? 人づてに聞いた話と、まるで違います。

「人前ではキスするけれど、二人きりのときは意外にしないものさ」
これって、嘘? だまされたの?  

ムーラン・ルージュ

モンマルトルの丘に行くはずでしょ? 予定変更で、ムーラン・ルージュなの? 
と思ったら、ここから少し行ったところからモンマルトルの丘に登るんですって。

あぁ、それにしても……ちょっと、待てよ。本物かい、これって。
えらく小さく見えるんだけど、ほんとにほんとに、本物かい?

写真をじっと見て下さい。下の車、プリウスじゃないですかね、この屋根は。
そしまた、その左上、トヨタのマークに見えるんですが……ヴィッツ(ヤリス)? 

ガイドさんが言ってます。

「左にムーラン・ルージュか見えますよ。
フランスを、いえ世界を代表するキャバレーですね。……」

見惚れてしまって、耳に入りません。

ここで、あの足を垂直に上げる、何だっけ、そうそう、フレンチカンカンだよ。
ジャン・ギャバンが、ライザ・ミネリが、ここの舞台に上がったんだよ。
平成のジャン・ギャバン

だめですか? やっぱり。フランスで購入したサングラスをかけてみました。
モスグリーンのフレームが、気に入ってます。

これでも、若い頃は、「メガネをかけた、アラン・ドロン」と呼ばれてました。
ホントですって、ホントに呼ばれてましたって、Barのママさんに。

でも、口の悪い霧子(ホステス)は、「社会党委員長の成田知巳さんよ」って言うんです。
イーー! してやりました。

ご存じない? 成田知巳さん。いいんです、もう。
あぁ、昭和は遠くになりにけり! だから。



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