さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

エスカレーターは急いで乗るな

2019-07-28 | 社会・経済


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こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です



先日、羽田空港から京浜急行に乗りましたら、こんな車内アナウンスが…

『ただ今、京急では、エスカレーター、手すりにつかまろうキャンペーンを行っております…』

この他、このところ、大きな駅などで駅員さんがエスカレーターの乗り口に立って

『エスカレーターは2列でお乗り頂きますようご協力お願いいたします』

なんて案内をしている様子が報道されたりしております

エスカレーターで急いで歩く人と高齢者が接触して転倒、大けがしたり、なんてことが結構あったようです


特に混雑する駅なんかでは、エスカレーターは急いで歩く人のために右側を空けるってのがこれまで習慣化されておりましたが、安全のためそれをやめて、2列で乗りましょうってやっているわけです



今じゃ当たり前のようにエスカレーターでは右側を空けるのがマナーのようになっておりますが、小平次が若いころは、こんな習慣はなかったんです


若かりし頃、初めて海外旅行に行きまして

ドイツ(西ドイツ)フランクフルトから列車に乗りスペインのバルセロナ、グラナダ、マドリードを回りパリへ

パリから飛行機でロンドンまで一人旅しました

で、ロンドンで地下鉄に乗りますと、エスカレーターの乗り口に



こんな看板が出てるんです

『左に寄れ?』『左にいろ?』『左側を保て?』

なんのこっちゃ?

このころ、日本では急いでいる人のためにエスカレーターで右側を空けるなんて習慣はなかったので、小平次には意味がわかりません

で、聞いてみたら、急いでいる人のために右側を空けろってことで、当時のロンドンには今の日本のように、きれいに左により、急ぐ人は右を歩くって光景があったわけです


若かった小平次は

『こりゃあ合理的でいいなあ…』

と、当時は思ったもんでした

で、それから日本に帰りしばらくして、ある雑誌に識者だかライターだかって人が

『エスカレーターの乗り方も知らないマナー知らずの日本人は云々かんぬん、欧米では云々かんぬん…』

ってな記事を書いていたんです

小平次はその記事を読み、少し違和感を覚えたものの

『まあ、そうなのかなあ…』

と、あまり深くは考えたりしませんでした

このころは何かと『欧米ではー』とか言って、日本人なのに日本人の悪口を言う人がいっぱいいました、あ、今もいるかな

さて、それからまたしばらくたって、小平次がデパートかなんかでエスカレーターに乗るとこんなアナウンスが

『エスカレーターでは、ステップの中央に乗り、手すりにおつかまり下さい』


ん?

『ステップの中央?』

ん?


そうです

日本ではエスカレーターはステップの中央に乗れと言っていたのです

安全のため、急いで乗るな、と言っていたのです


小平次はここではたと気づきます

これは、マナーとか、遅れてるとかって話と違うんじゃないかと

単にお国柄による価値観の違いだと


ところがそれから数年経ちますと、どんな啓蒙?活動があったがわかりませんが、いつの間にか小平次がロンドンで見たような、きれいな『Keep Left』が日本でも当たり前の光景になっていったわけです


そして、さらに時が流れ今

『手すりにつかまろうキャンペーンを行っております』

と、もともとの安全な乗り方へ戻ろうと、キャンペーンが行われているのです

それに先駆け、ロンドンでも『エスカレーターは2列で乗りましょう』とキャンペーンが行われているそうです

そして、3週間にわたって「両側に立とう」という実験を行い、右側を空けるよりも2列で乗った方が28%も輸送率が上がるって結果を得たそうです


もともとの日本の乗り方の方がよかったってことで、それをロンドンでもようやく始めたってことなわけです


何でもかんでも『欧米ではー…』とかじゃなくて、いいところは素直に学び、日本人が大切にしてきたものは大切にして行けたらいいと思います



情報化社会がとかくに私たちの生活や仕事を煽り立てます


もともと日本人は古来よりあくせくした民族じゃありませんでした


そろそろ、少しずつでもいいので、日本人が先行して、仕事も人生も、ゆっくりやっていけるようにできたらいいなと思います



御免!

コメント (10)
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