春. 夏. 秋. 冬. 河童の散歩

八王子の与太郎河童、
つまづき、すべって転んで、たちあがり・・。
明日も、滑って、転んで・・。

55年ぶりの邂逅は、ベルナール・ビュッヒ美術館で。静岡県長泉町。

2020-08-15 19:47:04 | 散歩


国土を占領され、戦場となり、同胞相殺戮の場であり、
ドイツ軍に占領されていたフランスが解放された、
1945年、母を亡くした多感な17歳の少年。
10歳から描き始めた少年の絵は、
戦禍の不条理に、若くして即物的に、
冷めた目で、パリを見る。

混沌としていたフランスの人々に、
研ぎ澄まされた独独なフォルムと曲線で、
一躍世界の画壇に旋風を巻き、
モーリス・ド・ブラマンク、
モーリス、ユトリロ、など、
戦後間もなく開かれたパリ市内の、
ギャラリーに頻繁に出かけ、
新しい画風を試みる。
少年・ベルナール・ビュッヒ。



1973年、
「数年にわたる戦争から復員したばかりの私は、
感動して彼の絵の前に、
呆然と立ちつくしたことを思い出す」

駿河銀行の御曹司、
岡野喜一郎さんは(1917-1995)
日本に紹介された1950年のビュッヒの作品に、
フランスの戦後社会に挑戦と告発を見て、
当時の日本の
戦後の虚無感や不安感に似た表現として、
一筋の光芒を与えたとして・・・、
年若い鬼才に、畏怖の念を持ちつつ、
生涯、ビュッヒの作品を買いあさる。

収蔵作品数は油彩画、
水彩画、素描、版画、挿画本、ポスター等、
あわせて2000点を超えた。
世界一のビュフェコレクション。

👇静岡県沼津市から車で約30分、
静岡県長泉町、
清閑な高台に、井上靖文学館と同じ、
敷地に彼の美術館が・・。



👇 ベルナール・ビュッヒ美術館のエントランスを、
掃除する受付嬢。



👇 井上靖文学館。





👇 ベルナール・ビュッヒ作品。
年代をランダムに・・。





👇 ドン・キホーテとひっくり返る、ラバ引き。



彼の作品を見たのは、
投稿者の私、1965年、
下宿先の先輩が見せた一枚の絵・・・。
白と黒を基調に無数の線の建物だった・・と。
55年ぶりの邂逅です。














コメント
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