流れは先回のアマローネに続いての抜栓です。ヴァイオ アルマロンはお客様のT氏がおすそ分けを一杯取り置いて頂いたので、様子を見ることができましたが。それ以外は空瓶を鼻でひとすすりして、その印象を記憶に留めることにしました。その中で、レ コステ1997のミネラル香が頭の四隅見にチラチラと見え隠れして味見を催促されているような感じがしていました。しかし、今回はあえてヴィンテージを変え1998を抜栓することにしました。テラミスに多めに振りかけられたココアパウダーのような印象の濃厚で香ばしい味と香り。ラズベリーやバラのいまだ若々しい香りと清楚なミネラル香。十分に柔らかくなっている酸とタンニンは歳月が美しく鞣したようです。バランスよくしっかり構成された果実味はまだまだフレッシュさを失っていません。さて一番に確認をしなければいけない。頭の四隅に張り付いているミネラル香は、実におっとりした印象を感じました。ミネラリーといえば、硬質なイメージを持っているのですが。ぼやっとではなく、しっかりと遠くを眺めている姿勢の正しさに固さのようなものを感じられるが。柔軟性を併せ持つ多面的なところが感じられます。清楚なミネラル香といまだにフレッシュな香りと果実味は、熟成の今後が楽しみでもあります。