今回、抜栓したイタリアワインはファルキーニのヴェルナッチャ ディ サン ジミニャーノ “アブ ヴィネア ドーニ”(Vernaccia di San Gimignano “AB Vinea Doni)2004です。
香りは重厚感に溢れています。しかし、10年間のエイジングした割には、若々しいとは言えないまでも、初々しさをどこかに感じます。パッキンとしたミネラル感、金星リンゴ、ネクタリン、アンズの香りは陰影に富んでいます。味わいも重さを感じるよりスケールの大きさを感じ、酸はこなれた感はあります。赤ワインのタンニンにも匹敵するような、ほろ苦さは肉料理にも合いそうな気がします。あん肝、サザエのつぼ焼きにカワハギのとも和え、とカモ治部煮やフォアグラにも行けそうな気がします。
このワインは以前、エイジングすることでの熟成感を楽しめるのではないか、と考えセラーに納めました。ほろ苦さには、思わぬ出来具合を確認することが出来ました。久しぶりにウキウキさせられるワインの出会いでした。アブ ヴィネア ドーニは今、シャルドネが混醸されているので、ソラティオをリストアップしよう、と思っています。