蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

詩 夏は夜死ぬ2

2008年10月10日 | 小説
昨日前半をブログしました。今日は後半です。
ただし中抜きがあるので全文を読みたい方は左のブックマークにクリックして部族民通信(HP版)に入ってください

>うつぶせた私の背をさすり
吹き出でた冷たい汗を
指先でただ滑らせながら、
醜く身をねじり曲げ
私の背に近づいた。

交合するのか。このたぎりを私は受け入れないことは知っているのに。部屋の空気にむせて、励起したぶざまさを行き場ない怒りに変えているだけだ。昂ぶりさえ夏の名残の黒い夜に溶けていく。

その時にあの声が聞こえた
南の遠くから微かに

ブブブイーーン

お前、あの声を聞いたか
南の海で力つきて死ぬ
海獣の最期(いまわ)の叫びだ
闇の海に漂い白い浪に隠れ
力尽き息を吐き死ぬ
その叫びを聞いたか
死骸は夜の海に漂い
波間に消え海底深く沈む

いま夏が死んだ
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ナンブ理論反キリスト教的?それで遅れた2

2008年10月10日 | 小説

昨日に続きまして、

あえて(理論物理まったく)素人の視点から、

円卓でのエプロンを喩えにだします、宇宙創生期にまだ光りしかなく、陽子と反陽子が対称性を持っていたときに、眼には見えないけどでっかい円卓が用意され素粒子が全員席に着いた、1京の1京乗の1京倍くらいの席で、さあどうぞってエプロンつかんだけれど、大部分が右をつかんだ。しかし左をつかんだのもいてさらに両方取ったのもいる。選ぶ時どちらにするのかは、自由(自発的)だった。結果として陽子がほとんどになって反陽子がごく少ない。
こうしたカオス的な状況が浮かびます。こんなカオス円卓を神が用意した?全員自由で良いと神が言ったか?耶蘇にも影響を与えたライプニッツのモデナ(隣が何するか分からないが、結果は全員同じになって)の自立性と方向で予定調和に進むとは大違いです。

当然自然界には自由な動きは一杯あるでしょうが、ナンブ理論の自発性とは、それで物質と重量が発生した(宇宙が創造された)。天地創造が素粒子の自発性に矮小化してしまった。

考えれば考えるほど異端(あくまで耶蘇から見て)の臭いするナンブ理論。受賞が40年も遅れた理由はやはりここにあるのでは。この理論、21世紀以降の思想界をリードすると思います。

部族民通信HP版もよろしく(詩と小説です、左のブックマーク)
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