吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

たそがれ時のバーター取引

2006-02-13 14:15:18 | Weblog
先日夕闇迫る平和台のロマンチックな蓮池の付近にある若き女性から呼び出しがあった   ワクワクほいほい でかける
到着するとその辺りに事務所を構えているらしい
僕のブログが 幼稚過ぎて 見るに耐えないので、技を伝授するという  かわりに僕の知恵を小出しでいいから欲しいとのことであった  
         な~んだそんなことか
 という訳で交渉成立 その技を使いながら 以下に記事を書いてみます


そのうら若き女性は
ワークスの代表者
この設計事務所
はかなり異色で技術臭というかそういうものが無い。かと言ってインテリア専門でも無い。しかも業界でも結構名が売れているのだ
以前はハラハラするような感じがあったのだが、最近は安定感も。
とにかく新種の設計事務所  今からどこへ行くのか楽しみなのだ
難点は設備より構造のほうが好きみたいだ
(少し悔しさがあったりして 笑)
仕事は戸建て注文住宅の設計が多く、とにかく仕事を楽しんでいる様が大変美しくも眩しい
     頑張ったよ舞ちゃん・・・・
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サムシングよ抵抗しろ

2006-02-10 10:58:36 | Weblog
ついに来るべきときがきた
これは無間地獄の始まりである
サムシング仲盛氏と同じような立場の人間としてよ~く本質が見える
 
今日の朝日新聞の記事は 実に日常茶飯事に起きる出来事だからである

多分”お上”は 町人の日常が見えて無いから、ついにこの問題に手を突っ込んだ

この問題は過去の解析など本気で出来るとは思えないのである

それは ”設計変更”の際に起った問題だからである

建築士と施主の間には「プランの変更まだいいですか?
 という会話が設計作業の最終シーンでよく交わされる
ダメです といえよ!  傍で見ている者は思う  でも決して言えないのだ
 いま思えばこのシーンは何百回も遭遇してきたような気がする
そのトキ 建築士の苦悩と個性が・・・
 優しさと現実のハザマで・・・・・
で、やはり変更になるのである。そうなのだ 人間はものが出来てからやっと見えてくるものがいっぱいあるのだ
設備設計も場合によってはその変更作業は大変である
でもそのとき  ”構造さんはどうやっているのかなあ・・・・”
前から疑問に思っていたことである  何故なら構造の作業は設計の前半でほぼ終わっているからである
そう仲盛氏は悪い人ではない 逆に思いやりが過ぎた
確かに拙速という批判は耳にした

でも施主の責任で設計変更料金が必要なのに、そこをアイマイにしてきた管理建築士、 「設計の仕事  」の需要と供給のアンバランスが招いた日本社会の構造的問題(問題とまだハッキリはいえない)

逆にこれは大きな転機となる可能性を感じるのは何故だろうか
  この機会を逃してはならない



  」
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今日はむかついています

2006-02-08 18:35:54 | Weblog
2~3日ほどになりますか、あるマンションの確認申請、審査機関はイーホームズでなくもうひとつの最近特に名がうれたところ

外壁に防火ダンパーを付けなさいとの指摘、例によって少し書き漏れがあったのか
な・・・・と思って  うちの担当者が処理、修正をすでに済ませていたのだが

よく見ると100φのダンパーも必要とのこと、

担当者に 何故 ハイハイと修正したのか と聞くと 特に疑問を感じておらず

ER・・・の指示は絶対と思い込んでいる様子
クライアントからは  ”言いにくい ですが指摘が多いですね”
  といわれる始末   冗談じゃあない  チョット待て

内輪でケンケンがくがく 

今まで100φはFDは省略していたじゃあないか
  ハイ
なんで黙って修正に応じたのか
  ・・・・
 そうなんです理由は簡単金額にすれば15万円の増、自分が出す訳ではないし、全体からみると調整の範囲内  ここでヘタニ抵抗して許可が伸びるほうが問題
 そう考えたのでしょう

でも ミスと思われたうちの名誉はどうなる  

ここ一連の事件で厳しく査定している模様
それは話が違う ちゃんと理由があって今までは省略していたのだ

  修正してしまったので後の祭り    でもこれは大問題 今までは何だった  のか   
  
 確かに面倒で100もFDを付ける事務所も半分以上はいたようだ

うちはちゃんと言って省いていた 見逃してやっていたとでも言うのか

 遅いかもしれないが近々話をしに審査機関にいってくるつもりです

   誰もまだ ばらさないでね! 向こうが強力な理論武装するとやっかいだし

  

  
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最近の環境行政、保健行政その2

2006-02-07 13:01:44 | Weblog
厨房の温度条件
  厚労省、文科省とも  指導として25℃ 80% らしい
   (らしい というのは我々の世界ではあまり一般的でない)

ある大きな病院を設計させてもらったことがあり、その中に厨房も当然あって、贅沢にもスポット冷房を導入(換気のみの厨房も結構多い)しました
竣工して半年くらい経ったころ、栄養士さんから呼ばれて
「保健所から厨房は25℃にしないといけないと決まっている  」 ・・・と
それからが大変、法的根拠は無いだの、費用は2000万円かかるだの、 
  しぶシブ 納得したようなしないような

そんなことは保健所は知ったことでは無いのだ
時はO157の問題がまだまだくすぶっている頃
なんせ不可能なことをあの人たちはさらっと言ってのける、、しかも我々業者は手抜き扱い
行き当たりバッタリの発言は謹んでもらいたい  ほんとに腸が○○りかえる
愚痴はそんなところにして
厨房のプランを平面的にも見直しませんか建築家さん~
確かに保健所の言い分は最もで  金さえ あればやるさ
熱い厨房機器のそば に肉をおいて、全部使い切ったらいいけれど、余ったらまた
冷蔵庫に戻したりすかもしれない
冷蔵ネタケースを調理場の上に設けるとか、小出し用の食品ブースを設けるとか
ビジネスチャンス 厨房機器メーカーだけにはまかせられない

HACCPだなんだって、結局 流行りをプランさなかに持ち込むのはいいんだけれども、結局は当事者が本当に必要なものを選択してなく、指導だとか保健所がうるさいとかで   ・・・・だから次につながらない

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最近の環境行政、保健行政その1

2006-02-06 17:37:30 | Weblog
庁舎の冷房設定温度28℃
 
これは簡単なようでかなり難しいのである
暖房で20℃を19℃にするのとは、天と地ほどの差が有り、全く次元が違うのである

理由1
   国公省の設計マニアルは27℃の設定を前提に定められており、あらゆる空調   の解説書も26℃である
理由2
   冷房の場合の快適さの要因は温度の他に湿度の占める要素が甚だ高く
   実は空調装置というのは元来27℃の室温を前提に作られていて設定だけを
   28℃にした瞬間から、温度は28℃になっていても結果的に湿度は異常に上昇
   し、全く違う環境になってしまうのである

これらのことは全く国民をバカにしたようなものである
実際皆様の事務所や自宅でも28℃はおろか27℃に設定しても暑くて25℃以下で使っている人が大半っであろう
そう 設定値は26℃又は25℃で正解なのです(省エネは点けたり消したりするしか無い)
では28℃の設定は所詮無理なのか
       できないことはない
最初から28℃に室温を設定しても温湿度のバランスのとれる空調機を使えばよいのです
そういったクールビズ用空調機を作れば良いのです。そこまで踏み込まないと誰も本気でやってくれない
国交省は環境省のいうことを無視してるのか、又は 地球環境問題や温暖化はやがて流行らなくなり大量消費が美徳の時代がまたやって来ると思っているのか
       ほんとに不思議なのだ

(単に空調機を小さくするだけではダメです。この件はかなり理論的な話になるので後日又書いてみたいと思う)

次回 その2 は 最近あちこちで厨房の栄養士さんが厨房の温度は28℃以下にしてくれとか要求されることが多くなってきている
それがいかに難しく金がかかることであるか、本気で考えるなら厨房の間取りを大きく変えて ということになる ということについて書きます


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建築物関係の行政指導

2006-02-03 19:01:34 | Weblog
基本設計に入ったとき、最初に審査機関に相談に行く人がいる(大半がそうだ)

それは正しいことなんだろうか
そうすることが良い設計事務所なのか

確かに解釈が変われば後でモメるしプラン変更を余儀なくされる

でも本来私たちは建築のプロではないのか
施主と自分の論理でプランを固め、それに対して理論武装を行いそれを説き伏せ認めさせることが我々の仕事ではないのか

(もちろん 私の廻りはそういう方が殆どです 念のため)

行政をパスさえすれば何でもあり。それが姉歯事件の真相なのだ

”何でも聞きにいく” 
恥ずかしながら設備設計には非常に多い

審査側の人間は聞きにこらたら、お金のかかること必ず指導する
お伺いを立てにいったなら、いうことを利かなくては行けないし
利かなければ、あとで  ”あのとき言った筈だ” と なって

取り返しがつかなくなるのである

私は事前に打合せには行きたくない
  
    でも時として現場でもめる のである

現場が始まり2ヶ月ころ経つと
設備業者 が私に言ってくる ○○の設備の配管はこれでは細いので大きくしろ
    と言われました  どうしましょうか

おもむろにこのクソ忙しい のに  私はその当該官庁に平然なふりをして(想定内のそぶりで)出向くのである
  
役所 :何故事前に打合せに来なかったのかなあ
私  :どうもすみません 殆ど問題ないと思ったものですから
役所 :皆 ちゃんときますよ・・・・
で本題に
私 :貴方のおっしゃることは”法”ではなく”行政指導”と解釈してよろしい    か?
役所 :(中央官庁からFAXされたような通達まがいのものをチラチラさせながら
    説明が始まる (何故か決してコピーはくれない)
私 :それは法律では無いですよね
役所  :(しばらく無言)
              ここで上司に聞きにいく人もいる
     (上司がメガネ越しにこっちを見ている)
    だいぶ時間が経って
役所 :ハイ 分かりました 今回はこれでいいです
私  :ありがとう御座いました。(深々と頭をたれる)

  こんなことばっかりやると きつい ストレスかかる 

でもこれが誇り高き”設計を なりわい とする人間と自己満足







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その2

2006-02-02 18:45:05 | Weblog
私の知るところによると、次世代冷媒(地球温暖化に害を及ぼさない)を何にすれば良いのか、重大な問題でした
メーカーが集い統一規格に向けて話し合いがもたれました
ここで真っ向から衝突したのがD社とT社。
まとまらなかった


D社がこの”指とまれ”ということでみんなD社案(R407C)に傾いた

(この話は当時他のメーカーがやじうま的に私に語ってくれたこと)

T社はがんばったのである  敢然と孤高の道を選択、他社がR407Cでいくなか、R410Aで製品化に着手、圧倒的な省エネ機種を打ち出してきたのでありました

当然さかだちしてもR410Aは圧倒的優位、効率が上がるのですから

ここ数年でR407Cで製品化したメーカーは反省(した筈)
8割がたはR410Aに切り替え、たぶんR407は消える運命となるであろう

何が優れているのか
①同じ能力なら2~3割は消費電力が低く経済的
②R407Cは混合冷媒なので少しでも漏れると組成が変わり全部抜き替えが必要
  に大して410は追加でいける
③理論的に室外機がかなり小型になる

ここまで分かっていてですよ
あのとき、何で皆 407に走ったのか (何があったのか  失われた5年 ) 

T社は偉かった  1社だけ信じる道を行ったのです  大変な決断であった筈

当然我が社はそのときから T社を応援しました  しないといけないと思った
意地もあった
でもT社の営業はアイソが無いんだな  こちらも人間  でも応援した

やはり間違っていなかった  皆 ナダレを打ったように 私の思ったとうりになってきた

まだメーカーの良心は機能している 良かった  と思っている今日このごろ


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空調機戦国時代 その1

2006-02-01 13:08:59 | Weblog
今から20年前   ファンコイルユニット方式の全盛時代

(ファンコイルユニットは中央に冷凍機を置いてそこからポンプで冷水や温水を各部屋のファンコイルユニットに流して熱交換させ冷暖房するものをいう)

でもその時代に何が起ったか

・ゼネコンのTQC活動
・価格破壊
・全体的技術力低下
・水漏れやクレームに対する異常な恐怖感

で 今から15年前

空冷パッケージ型空調機の全盛に加えてビルマルチのパッケージ型空調機という画期的な商品の出現で いわゆる直膨式の全盛時代に突入していくわけである

(直膨式というのは家庭用エアコンに代表される冷媒ガスそのものを細い銅管で各部屋に導いてその冷媒を蒸発させその潜熱を利用して空調するもの)


これで施工者は随分楽になった

何故ならもし配管が悪くてガスが抜けてもエアコンの効きが悪くなるだけで水が漏れたり臭いがしてりする訳ではない ミニクレームで済むし次から仕事が来ない程までいかないからである
しかも
・配管をメーカーのマニュアルどおりにつなげば取りあえず設計も施工もできる
・附帯の技術は殆ど不要
・ビルマルチにいたっては1台の室外機で数部屋の対応が出来てしかも個別に制御が出来る

しかしである
ここでメーカーの勝ち組負け組みが出現
しかもある勝ち組(仮にD社とする)のモノマネをして他社が追随したものだから
価格破壊がすさまじい

→ そしたら利益が減って優秀な技術者がリストラされ
→悪循環である  →空調機は時代の寵児の座から転がり落ちてゆく

でもここで
大きな出来事がおきる 環境問題を発端とした1997年の京都議定書である
冷媒ガスでR12が使用できなくなり、その波はR22にもやがて押し寄せ新冷媒の開発が待たれた
そこでD社がR407Cという冷媒を開発、ここでD社は勝ち組としての地位を不動のもとした  かのように見えたのである

       つづく
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