TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

望み

2021年05月30日 | 映画鑑賞日記

レンタル店で借りて観た映画『望み』の感想です。雫井脩介氏原作の映画化作品です。原作は読んでいませんでした。一級建築士石川一登(堤真一さん)とフリー校正者の妻貴代美(石田ゆり子さん)と高1の息子規士(岡田健史さん)と中3の娘雅(清原果耶さん)の家族は一登がデザインした邸宅で暮らしていました。ある日、息子の規士が家を出たまま帰らず、ある殺人事件に関与している可能性が浮上し、父、母、妹それぞれがいなくなってしまった規士へのいろいろな思いを交錯させながら展開していくストーリーでした。規士が被害者か加害者かで揺れる父、母、妹の心理や感情を描きながら、父、母、妹が規士を信じようと信じ抜き、最後は救われていくという心理が鮮明に描かれていました。親が子供を信じ抜くこと、妹が兄を信じたいと願う気持ちが映画を観ていたら痛いほど伝わってきました。父、母、妹、そして、友達に、それぞれに見せていた規士の姿や生き方が、父、母、妹それぞれが信じてきた規士そのままだったことがわかったときに、救われていた父、母、妹の姿がとても心に響きました。たとえどんな結果であろうとも、自ら信じ抜いたことが正しかったとわかったときに、生きて行けるという望みや一筋の光が見えるという人と人が信じる上での目に見えないけれど大切な永遠の繋がりをも描いていた作品だったと思います。

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