花を終えたサルビアの歌:尾崎左永子の短歌 2022年10月06日 19時26分10秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む ・花終ふるサルビアの朱傾きて日のかわきゐる公園に来つ「尾崎左永子八十八歌」所収。 この歌集は作者が選りすぐった八十八首を収録したもの。2015年に刊行されたが、その時点での自信作だろう。 作者はサルビアの花を好む。第一歌集が「さるびあ街」だったのは衆知の事実だ。この一首。 美しい印象を醸し出している作者の美的感覚だろう。例によって「捨象」がある。公園の具体名、具体的時刻が詠みこまれていない。佐藤佐 . . . 本文を読む