岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

冬の砂の歌:尾崎左永子の短歌

2022年10月28日 19時03分15秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・冬の砂掌をコボルるに伝へくるこの限りなき時のやさしさ「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された色紙展に出品されたもの色紙が印刷されてそこに趣がある。とともに、この段階に代表作でもある。さて作品について。「冬の砂」がこぼれるのを「時のやさしさ」と捉えた。着眼点に「独自性」がある。「時刻・時間帯」「浜の具体的な場所」は「捨象」されている。佐藤佐太郎の」いう「表現の限定」、作者のいう「言葉の削 . . . 本文を読む

戦争を知らない者らの歌:尾崎左永子の短歌

2022年10月28日 01時27分28秒 | 尾崎左永子(長澤一作・川島喜代詩)の短歌を読む
・戦争を知らざる者ら口を閉ぢよかの日悼むは己れを悼む「尾崎左永子八十八歌」所収。2015年に開催された色紙展の展示作品。この時期までの代表作。 「かの日の日付」は「捨象」されている。「8・15なのか戦争の日々なのか東京大空襲があった日なのか」。また「戦争を知らざる者らの人名」も「捨象」されている。佐藤佐太郎の言う「表現の限定」、作者の言う「言葉の削ぎ落し」。 これを僕は勘違いしていた「戦争を知らな . . . 本文を読む