角川『短歌』編集部より原稿依頼が届いた。8月号への新作7首という依頼だ。作品のストックがあるので主題はどのようにでも設定できる。
前回は「東日本大震災」を主題とした作品を発表した。さて今回はどうするか。叙景歌、心理詠、社会詠といろいろあるが、迷いはなかった。
昨年の10月から「詩人の聲」のプロジェクトに参加して、詩集を読み、詩人の肉声の朗読を聞き、詩人と語り。こういうことが僕の作品の質を変え始めている。
佐藤佐太郎は「短歌は詩であり、端的に言って抒情詩である。」と言っている。また「詩人の聲」のプロジェクトでは「詩は上手いだけではいかん。人間が描かれていないと。」と言われた。
知り合いに「抒情の意味が分からない」と言う人がいるが、抒情は人間の喜怒哀楽だ。人間に対する概念として、神がある。人間はなぜ人間なのか。人間と神はどこが違うか。こういった事に、僕なりの答え出してみたい。
そんな思いが表現されている作品を、今回は出そうと思う。
7首は「群作」にした。(「群作」とは主題は同じだが、素材は違う)
新作7首のタイトルは「神ならぬ者」とした。
人間とは何か、人間と神はどこが違うか。それを読者に感じて頂ければ幸いだ。
この新作7首は、角川『短歌』8月号発売のあと、別途、記事にしたい。