岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

2018年角川賀詞交換会(新年会)

2018年02月06日 12時45分04秒 | 短歌の周辺
角川賀詞交換会(新年会) 1月23日 於)パレスホテル東京



 今年も「角川賀詞交換会(新年会)」に参加した。この日は同時に「角川短歌賞」「俳句賞」の授賞式も行われる。


 短歌賞の受賞作は、睦月都の「十七月の娘たち」。選考委員の小池光から受賞の選考経過が話された。


 「主題の明確な作品」「定型詩としての美しさと内容のあるもの」「人がやらない風変りなお話、話題性のあるものは選ばなかった。」


 これは近年にない傾向で、ここ数年とは大きく変わったと思った。文学性を重視した選考だ。タイトルと作品に乖離があるという話だったが、象徴詩の傾向をもつ作品が多く。子どもを産むか生まないかという葛藤が暗示されている。悲しい印象の強い作品群だった。


 それは会場で配布された作者の「受賞のことば」に鮮明に表れている。これほど抒情の質と主題をハッキリさせた「受賞のことば」は近年にはなかった。


 続いて新年会。名刺を忘れてしまって、食事に気をとられて挨拶はほとんどできなかった。だが会場の一角にあった「角川源義展」の資料に注目した。文学性の重視はこの辺からきているのだろう。


 歌壇が大きく変わっていく兆候かとも思う。





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