岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

星座かまくら歌会:2016年7月

2016年07月06日 14時05分44秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
星座かまくら歌会 2016年7月 於)生涯学習センター


 鎌倉は夏真っ盛りだ。積乱雲と青い空。松の緑が美しい。ここに14人の参加者が集まった。参加者の大半が鎌倉になじみがある。鎌倉のことをよく知っている。だから作品にの中にどうしても固有名詞を入れてしまう。「詩人の聲」で天童大人が、歌会で尾崎主筆が何度も言う。「固有名詞は情感を固定する」。つまり固有名詞を知っているかいなかで読者の受ける印象が異なってくる。だが固有名詞が効果的なこともある。ここが難しい。


 万葉集以来の歌枕にあるから良いという問題ではない。詩として言葉が効果的に使われているかどうかが問題だ。


 この日の批評にも毎回指摘されることが繰り返し言われた。焦点が絞れているか。印象が鮮明か、ポエジーが感じられるか。、語感はどうか、一人よがりではないか、初句が唐突ではないか。


 毎回言われるのだが、なかなか作品にするのは難しい。だからこその歌会であり。第三者の目を通して自分の作品を客観的に見る必要がある。


 この日学んだこと。一首の作品に呼吸があるように、連作にも呼吸がある。一首の独立性を重視した作品を中心としながら、軽く流す歌があってもいい。それが30種、50首の連作を飽きさせなくする。


 また今回再確認したこと。「率直はいいが、言葉を寝れ」「説明し過ぎない、言い過ぎない」「主体を明確にせよ」「読者の目になって作品を読み返せ」。


 短歌は5句31音の短い詩形だが、短いだけに弱点があらわれやすい。




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