岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

「星座α」第24回歌会

2014年11月16日 23時59分59秒 | 歌会の記録(かまくら歌会・星座・星座α・運河)
「星座α」第24回歌会 於)浄妙寺無庵


1、短歌の素材:

「アイヌの長のような枝垂れ柳」「心を立て直そうと壁画の前に立つ」「枇杷の咲く頃の心」

「剪定をされた珊瑚樹を見て感じる冬の気配」「ドライバーの言葉を聞いて見る景色」

「刈られる草の匂い、夕映えの中の蜻蛉」「雨後の朝に無花果ジャムをたっぷり塗る」

「水の輪が広がって、また静まる情景」「灰汁の強い人を思い出す」「三輪山の筝の音」

「諍う二人に心で声を掛ける」「美味しくはないことを確かめるために、列に並ぶ」

「流星に記憶を蘇らせる」「柿紅葉の広がる朝に奥不動へ向かう」

「サルトル、ボーヴォワールを知らなかった作者を照らす月」。


2、主な論点:

「比喩は意外性のあるものを」「連想力を豊かに」「言葉が古風ではないか」「場の明示」

「語順は的確か」「印象の重なりはないか」「自己愛が強すぎる」「終止形が一か所は必要」

「省略が多すぎと、一人飲み込みになる」「表現したいことが明確か」「一首の独立性を」

「言葉が足りなくはないか」「表現が甘くないか」「固有名詞を安易に使うな」

「一首の勢いを保て」「固有名詞に頼っていないか」。

 斎藤茂吉の言葉に「短歌は固有名詞を入れないからいい」とある。これは固有名詞で、情感が固定されることを言う。


3、会の運営:

・二三人が発言したのち、三人の選者が批評。

・尾崎左永子主筆が講評する。僕の作品は「運河」の佐瀬本雄代表からは批判されたが、尾崎左永子主筆からは、評価された。結局は自分が納得する作品を、創作するのが基本にあるのだろう。歌会の批評は、相対的なものだ。

・11月は尾崎左永子主筆の誕生日なので、皆で祝った。

・尾崎左永子主筆の言葉は、「詩人の聲」の懇談会で聞く言葉、詩人の田村隆一との、言葉とも、しばしば一致する。現代詩から学ぶ必要を感じる。

・尾崎左永子主筆の『佐藤佐太郎秀歌私見』の書評を、参加者に配布した。

・「詩人の聲・岩田亨公演」の15回、16回のチラシを配布した。


「星座α」のHP
 
 URL http://www.seiza-alpha.jp

 歌会の様子、会場の浄妙寺の紹介、入会案内、会員の著書の紹介などがあります。





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