岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

フラメンコの舞台@戸塚

2018年04月30日 23時08分32秒 | 短歌の周辺
フラメンコ「100万本の赤いバラ」  於)戸塚区民文化センター


 フラメンコはジプシーの民族芸術だ。華やかだが物寂しい。神田神保町、赤坂のライブハウス、飲食店で見たことはあったが、舞台を見るのは初めて。まるで歌舞伎座にいる面持だった。



 舞台は三部構成。


第一部。グループでの踊り。この舞台はフラメンコ教室の発表の場だから、研修生も多く出演しているようだった。


第二部。グループと個人技の混合。帽子、ショール、舞扇なども使った演技が続いた。音楽が豪華だ。フラメンコギターが二台、フルート、バイオリン、パーカッション、、カンテ(歌手)が二人、三部はキーボードも付いた。フラメンコではフルオーケストラと言える。


第三部が「フラメンコミュージカル」。100万本の薔薇と言う歌(加藤登紀子)に登場する貧しい画家の孤独な恋がテーマの舞台。宝塚のミュージカルを想像してもらって間違いない。違いはセリフの少なさ。踊りと音楽で構成されている。



 フラメンコは多彩だ。踊りに表情がある。華麗、切なさ、喜び、悲しみ、勢い。これらが踊りで表現される。ダンサーが、髪飾りを落とすのがしばしばあったが、それで踊りは中断しない。それほど熱気にあふれる舞台だった。


 フラメンコと言えば「カルメン」くらいしか知らない僕には大変に新鮮だった。フラメンコ教室の卒業生もいるらしく、出演者が先生とも呼ばれていた。そう考えると大変に贅沢な舞台だったようだ。


 第一部は研修生、第二部は卒業生のようだった。僕の友人は、ギター、第二部、第三部の踊りに出演していた。ギター奏者はいつものTシャツではなく黒の統一した衣装。踊り手は二部の独演と三部の重要な役を演じていた。


 ギターをはじめとする音楽は最高。一部二部で「これは」と思ったダンサーが三部で重要な役を演じていた。二人の友人が、かなり卓越した、ギタリストであり、ダンサーなのが分かった。これは個人的にうれしい。


 帰りにフラメンコに惹かれる原因を考えてみた。抒情の質が、僕の目指す短歌の抒情と共通点がある。

 「どこか寂しい、だが勢いと速さがある。」こういう作品を創作できたらと思う。




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