岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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日韓問題、日本の外交の無策を問う。

2019年08月22日 16時10分04秒 | 政治経済論・メモ
日本と韓国には、かなり厄介な問題が生じている。すでに記事にしたが、「韓国のレーザー照射問題」と「徴用工問題」だ。日本政府は韓国への貿易制裁を始め、韓国内では日本製品の不買運動が広がっている。韓国内での「安倍政権NO」の集会も行われている。

 ここまでこじらせたのは日本政府の責任によるところが多い。

 
 1、レーザー照射問題。

 韓国の沿岸警備の船が、日本の自衛隊の艦船にレーザーを照射したとされる問題。日韓で言い分が異なる。

 「レーザー照射は銃口の照準を定めるもので、危険な挑発行為だ」これが日本政府の言い分。「遭難した船舶を探していただけだ。」これが韓国政府の言い分。大きな食い違いがある。こういう場合、外交交渉で解決すべきだ。韓国からは、この問題での外交交渉の申し入れがあった。しかし日本政府はこれに応じない。韓国への強行姿勢を見せるだけ。


 こういう事案の場合、僕は、盧溝橋事件、柳条湖事件などを連想してしまう。「相手軍から攻撃があった」これを口実に戦端が開かれた。日本が中国へと攻め入ったのだ。こういう事例は国際的にも多々ある。米軍による「トンキン湾事件」(アメリカ海軍の艦船が、北ベトナムの攻撃をうけたとしてベトナム戦争に介入した )。これが米軍によるでっち上げということが発覚した。

 だから先ず、外交交渉をすべきなのだ。安倍政権が、憲法九条を改憲し、集団的自衛権の行使を容認し、安保法で海外の戦場へ自衛隊を派遣できるようにしただけに、危惧は大きい。日本から外交交渉を拒んでいるのがから尚更。


 2、徴用工問題。

 戦時中に韓国から日本の軍需産業に韓国の労働者が徴用された。国家の命令で働かされたのである。朝鮮半島は日本の植民地だったから、戦争の賠償責任が生じる。日本政府はこれが日韓条約で決着済みという。

 だが賠償問題が決着したのは、国家間の問題。個人から相手国への賠償請求権は残っている。これは歴代の日本政府も認めていた。韓国人が日本国を相手に損害賠償を請求しなかったのは、南北対立で韓国が日本を味方につけておくために我慢していたのだ。

 南北対話の進展で、韓国人は遠慮せずに日本にものが言えるようになった。だから近年になって、提訴が相次いだのだ。

 この二つの問題。ネット上の右翼、ネトウヨが騒いで、「嫌韓」を煽っている。戦争中のような、偏狭なナショナリズムの危険な高揚を感じ取るのは僕だけではあるまい。




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