国府弘子ライヴ(7) ー実は8回目ー
2018年12月21日 於)銀座ヤマハホール
国府弘子のライブ、としたが内容は「スペシャルトリオ」。国府弘子のピアノ、八尋洋一のベース、岩瀬立飛のドラムス。のトリオ。この三人のコラボレーションは毎回見事だ。息がピッタリ合っている。国府曰く「最強のトリオ」。
それぞれが一流のピアニストであり、ベーシスト、ドラマーだ。岩瀬はピアノの腕も素晴らしい。このスペシャリスト三人が息を合わせるのだから、音に力がある。今回初めて経験したが、聞きに行っているというより、音楽の方がこちらの体に飛び込んでくるようだった。
ヤマハホールの音響は素晴らしい。国府はイベントの音楽監督をしたそうだから演出も優れている。聞いていて飽きさせない。
今回は、ボーカルのShino、ダンサーの黒木由美がゲスト。国府は共演者の良さを出させるのが上手い。これも毎回の楽しみだ。
Facebookで「今回は凄いことになりそう」とコメントしていたがその通りになった。聞いていてこちらの体が自然と動いてきて、最後は歌を一緒に歌いたくなる。客席も総立ちになる。
聞いた後に満足感が湧いてくる。国府は高校時代から真面目だった。高校の卒業アルバムの写真を撮るときも国府のグループだけはユニークなアングルを要求していた。音大に入ってからは大学祭に呼ばれて演奏したこともあったという。卒業後渡米してジャズの武者修行。
僕の同学年だから今年で還暦になる。「ピアノ6連弾」を共に演奏していた先輩のピアニストの何人かはすでに鬼籍に入った。ここまでくればベテラン。今、油が乗り切っているようだった。
そして最後に、国府は格好をつけない。アルバムの題名も「ピアノ一丁」といった砕けたネーミングをする。それに違和感がないのは、実力があるからだろう。