世界の作家が参加する国際ペン、ウクライナ・ペン、ならびに、以下に署名したペンセンターンターは、ロシアがウクライナの国境に軍隊を送り込み、軍事力の行使をエスカレートさせるとの脅威のもとで、急速に悪化するウクライナの状況を深く憂慮しています。我々は、国際ペン憲章に沿った平和的対話と表現の自由の完全な尊重を通じて、ウクライナのすべての人の権利を尊重する平和的解決を求めます。
ロシアが国際法に反してクリミアを未承認で「併合」し、ドンパスの自称「共和国」を親ロシア派武装集団が事実上支配してから8年。ウクライナの人権状況は厳しい懸念を起こし続けています。1万4千人以上が死亡し、145万人近くが国内難民となり、数十人のジャーナリストが拘束され、誘拐され、拷問され、あるいは仕事を遂行したことだけを理由に嫌がらせを受けてきました。占領下のクリミアでは、国際人道法(戦争法)に対する違反が続いています。一方、ロシアはウクライナに対する一連のサイバー攻撃の背後にいると非難されており、最近ではウクライナ国防省を標的にした攻撃もありました。2022年2月17日、ドンパス地方の学校や住宅地には砲撃が行われ、民間人が負傷し、インフラも被害を受けました。2月21日、プーチン大統領は、自称「ドネツク人民共和国」と「ルハンスク人民共和国」を独立国家として認め、国際法に反して、表向き「平和維持軍」として軍隊を派遣するに至りました。
すべての個人は、平和、自由な表現、自由な集会に対する権利を有します。ウクライナの人々は、軍事的侵略、高度な情報戦、ロシアによるウクライナ領土の一部占領など、すでに8年もの長きにわたって暴力を受けてきました。国際ペンのメンバーとして、我々は国際ペン憲章を尊重し、あらゆる憎悪を払拭し、一つの世界で平等に生きる人類という理想を擁護するために最大限の努力をすることを誓っています。私たちは、ウクライナ情勢の悪化を深く憂慮し、さらなる流血が、ウクライナのすべての人々、そしてこの地域全体の平和、安全、希望に脅威を与えていることを実感しています。私たちはすべて当事者に対し、平和的対話を通じてウクライナの武力紛争を平和的に解決し、暴力を煽っているプロパガンダの使用をやめるよう、改めて呼びかけます。
2022年2月22日 国際ペン会長 ブルハム・ソメンズ
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