岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

短歌・日本語・斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・社会・歴史について考える

平成25年:日本歌人クラブ定期総会

2013年05月26日 23時59分59秒 | 短歌の周辺
平成25年 日本歌人クラブ定期総会 於)明治神宮 参集殿


1、議事:会計報告、事業計画、監査報告、規約の改正などが行われた。


2、各種表彰:()は受賞者本人の発言、選評などによる。

  
 日本歌人クラブ大賞:

  岡野弘彦(第二芸術論の嵐の中をかいくぐって短歌という短詩を守ってきた。)

 日本歌人クラブ賞:
  
  佐波洋子(個々の事件を詠った歌集。その事件にどれだけ普遍性があるかが課題)

 日本歌人クラブ新人賞:

  田村元(短歌という文芸は、文学の範疇からはみ出た感じがする。)

 日本歌人クラブ評論賞:

  小野弘子(「父、矢代藤村」という初めての評伝)

3、講演:

 「斎藤茂吉からの眺望ー大正半ばの日本詩歌ー」芳賀徹

 キーワードは「赤い一本の道」。この時代の小説家、詩人、画家、がまるで斎藤茂吉の「赤光」のような一文を残している。それはまた、ヨーロッパの後期印象派、ゴッホ、ゴーガン、マチスの目指した方向でもあった。

 具体的には、芥川龍之介、中村草田男、室生犀星、宮沢賢治、阿部次郎、村山槐太、萩原朔太郎、の一文に見られる。

 そしてこれらの傾向に火をつけたのが「白樺」だった。


 (=僕の感想:「赤光」は単独で存在するのではなく、時代の要請、時代のありかたによっても評価に値するものだ。)


4、懇親会:

 多くの歌人と知り合いになる機会を得、何人かに名刺を渡した。その名前を記す。馬場あき子、米川千嘉子、倉沢寿子、芳賀徹、田村元、玉城入野、現代短歌新聞の編集スタッフ。


 (=かつて鵜飼康東氏に「質の良い映画を見、絵画を見、すぐれた芸術に親しむのが重要だ」と教わったのを思い出した。早速、「夏目漱石と絵画」の展覧会のチケットを手配した。)








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