「詩人の聲・岩田亨公演」(13回目)於)スターポエットギャラリー(三宿)
「(語り)本日は13回目の参加です。10月上旬に北海道の、苫小牧、小樽、札幌で聲を撃ちました。得難い体験をしたのですが、三か所で三回に分けて読んだ作品群を、一時間で一挙に、聲に載せたいと思います。」
・「神ならぬもの」7首詠『短歌』
・わが怒りの形のごとく目の前にチーズフォンデュ沸々と湧く
「2014年6月31日、7月1日の両日、首相官邸前集団的自衛権反対の群衆の中に僕はいた。」
・「意思表示せん」5首詠 。『うた新聞』
・戦争を厭う人らの集まりにわれも一人となりてつらなる
「原子力災害によって放出された放射性物質は、向日葵の花に吸収されるという。あの話は本当だろうか。」
・「青深くあれ」7首詠。『短歌』
・向日葵の種蒔く頃はことさらに青深くあれ彼の海もまた
「原子力発電所の安全神話は崩れた。福島第一原発では、今日も放射性物質が放出され、拡散し続けている。」
・「薔薇の白きは」7首詠 『短歌』
・みずからを見つめることの苦しかる人らの一人かこのわれもまた
「生きとし生けるものに、神が宿るという素朴な感じ方を、僕は幼いころ持っていた。」
・「遠き雷鳴」 7首詠『短歌』
・わが内の何かが変わりゆく思い抑えて遠き雷鳴を聞く
このあと、11回公演、12回公演、「北の聲」で読んだ作品を300首。100首づつ読んだ。かなり手を入れ、作品の完成度が高まってきたが、まだ「決まり文句」のようなものがある。後半の100首は、かなりの作品を捨て、作品を入れ替えたが、まだ捨てられるものが、ありそうだ。
読みに関して。聲は出る様になったが、間の取り方がまだ身についていない。
短歌には「余白の美」というものがある。歌集は1ページに二首か三首を収録する。読むときも、一首一首のあとに小休止を入れるべきなのだが、天童大人から、同じアドバイスを貰った。天童は詩人だが、短歌のリズムも体で覚えている。さすがだ。
次回は11月17日(月)NPO法人東京自由大学(神田)、12月は12月4日(木)キャシュキャシュダール(自由が丘)で開催します。詳しくはブログでご案内。