岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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言わずにはいられない「戦争させない」

2017年04月21日 00時25分05秒 | 政治経済論・メモ
「朝鮮戦争を止めよう」。この言葉は4月19日の日比谷野外音楽堂で開催された集会で主催者の行動提起で発せられた。


 「朝鮮戦争」。過去の1950年代の戦争ではない。この21世紀に始まりそうなのだ。これには根拠がある。またこれが一気に現実感を持ち始めたのはアメリカのシリア空爆だ。「アメリカの安全のために」という理由さえあれば先制攻撃も辞さない。これが現実のものとなった。この理屈でいくと「アメリカの安全のために」という理由でアメリカが北朝鮮に先制攻撃をかける可能性がある。こういうときは先制攻撃せずに「相手が先に攻撃した」と言われるかも知れない。だが軍事的緊張が高まっているのは確かだ。


 集会の主催者を代表して発言した高田健。この人は「総がかり行動」の提唱者で2015年安保と呼ばれた「戦争法反対」のリーダだ。韓国でノーベル平和賞に当たる賞を受賞している。高田氏の言った根拠。


 「『アメリカの安全』ということでアメリカはシリアに先制攻撃した。それをいち早く安倍政権が支持した。アジアでも実行される可能性がある。アメリカと韓国の合同軍事演習が北朝鮮の近くで行われている。北朝鮮が新たなミサイル実験、核実験を計画しているとの情報がある。またアメリカの空母カールビンソンが朝鮮半島に向かっているという情報もある。朝鮮戦争を止めよう。」


 FBの友人が調べた。カールビンソンはアジアへ向かっている。仮に戦争になればアメリカは北朝鮮にミサイルを撃ち込み、北朝鮮を空爆するだろう。シリアの例を見るまでもなく日本政府はこれを支持するだろう。自衛隊が米軍の後方支援を当然行う。そのための「戦争法(安保法)」だ。


 こうなると国際法上、日本は北朝鮮との交戦国となる。政権のお得意の「それにはあたらない」「問題ない」といっても通用しない。戦争になれば北朝鮮は反撃する。ミサイルを打つだろう。だが北朝鮮のミサイルはアメリカ本土には届かない。反撃は日本国内の在日米軍基地に対して行われる。自衛隊が後方支援すれば自衛隊の基地も標的になる。「後方支援」といえばなんだか戦場からとおいところで支援活動をするような印象だが、本来、後方支援にあたる英語はない。日本が後方支援と言っても国際社会は兵站と見做す。兵站は軍事行動そのものだ。


 在日米軍基地が標的となれば第一に沖縄が戦場になる。次に神奈川。神奈川には在日米軍の陸軍、海軍、海兵隊の司令部がある。横須賀と座間だ。そして東京。東京には在日米空軍の司令部がある。横田基地だ。

 そして自衛隊の基地や駐屯地。東京の市ヶ谷、埼玉の朝霞、入間。全国に展開している。首都東京が首都圏が戦場になる、ありていに言えば首都圏に爆弾が降ってくる可能性もあるのだ。

 僕の家族は満州からの引揚者だった。小さいころから戦争中の話を聞いた。だから戦争の前に何が起こるか、どんな社会的風潮になるか。散々聞いた。大学でも歴史学を専攻し近現代史を学んだ。


 それでもこんなに戦争の匂いを強く感じたことはない。戦争前夜だ。ではどうするか。戦争反対の声をあげるしかあるまい。どう上げるか。言葉で反対をいうのも大事だが、行動に移すのも必要だ。あとはネットで「総がかり」を検索してほしい。


 毎週金曜日、首相官邸前「原発なくせ」の集会。地下鉄国会議事堂前三番出口をでてすぐ。




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