「角川書店賀詞交換会」(新年会)1月16日(金) 於)東京会館
1、「第60回角川短歌賞受賞式」
去年の「角川短歌賞」は「かばん」所属の谷川電話の「うみべのキャンバス」が受賞した。選考委員を代表して、米川千嘉子が、選考経過を報告した。
それによると4人の選考委員のうち、二人が一位に押したということだ。谷川電話の作品は、典型的なエンターテイメントで、果たして文学と呼べるのか、疑問に思った。
谷川電話というペンネームが、第一ふざけている。受賞の言葉も「読者を楽しまる作品をつくって行きたい。」だった.短歌をエンタ-テイメントと勘違いしている。米川が紹介した作品は、抒情詩になっていたが、駄作も多かったように思う。
数年後、選考委員は選考した責任を問われるかも知れない。第二部の新年会で、乾杯の音頭をとった馬場あき子が、やんわりと、しかし、しっかりと批判していた。
2、「新年会」
何人かの歌人と編集者と言葉を交わした。鵜飼康東(佐藤佐太郎の晩年の弟子)、真中朋久(「塔短歌会」)、玉城入野(「うた新聞」編集人)、外塚喬、三原由起子、東直子(かばん)、吉田隼人(去年の受賞者)。そのほか、「星座」の仲間。「星座」の尾崎左永子主筆。
名詞を交換した歌人はいなかったが、現代を鋭く切り取り、人間を描いた作品を作って行こうと改めて心に思った。
角川短歌賞は今年で61回目を迎える。60年といえば、十二支、十干をひとまわりして、第一回にかえるようなものだ。第61回「角川短歌賞」にどんな作品が選ばれるのか、注目したいと思う。
馬場あき子が谷川電話の受賞に関し、「若い人と短歌観が異なるだろうから、そういうことを話し合う場を今年は作って行きたい。歌人、俳人、詩人の交流の場を作りたい。俳句賞の受賞作品は人間を描けていた。」と述べていた。この「世代間の意見交換の場」「現代詩、短歌、俳句の交流の場」にも注目して行きたい。
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