「短詩形文学」8月号。
「反戦平和特集」
この特集の冒頭に水野昌雄の評論が掲載されている。
①8月15日を語る歌人の会は、今年は第30回にあたるはずだった。これまでの講演は4冊の記録として残されているがあらためて通読してみると考えさせられることが多い。これは貴重な資料となるだろう。
②満州に赴いた日本人には大きく分けて3通りある。
1・政府の満州侵略に従った官庁軍人企業のグループで、満州で良いことをしてきたと思っている。
2・政府の満州政策に従って渡満した一般の商工業生活者で、植民地政策の意識もある程度ある層。
3・日本政府、関東軍の圧力のもとに渡満した開拓義勇団の人ら。敗戦とともにひどい目にあった人たち。
③責任はあるが、責任は取らないという閣僚の答弁があるが、上部のものほど責任逃れをする。
④戦争体験者は90歳以上となってきている。せめて一言たりとも戦争は何であったか、語って欲しい。今年の8月15日のつどいができないことを残念に思うばかりだ。
継いでこの集いを呼びかけた山田あきの1995年の」メッセージが掲載され、「短詩形文学」の選者を含む47人がエッセイを執筆している。
「軍拡に走る現政権への批判」「戦中の体験」「歴史修正主義批判」「アベ政治は許さない:の毎月の3日行動を呼びかけた澤地久枝の言葉」「憲法問題」検察庁法改正案批判」「不戦を願う」「安倍政権が戦前を思わせる」「幼児期の貧困の記憶」「戦争はかけがいのない命を奪う」様々なことが語られている。
一読の価値がある。
「短詩形文学」の発行所は
366-0053
埼玉県深谷市秋元町12
tel/fax 048-573-6906