朝から湿った南風が吹き、なんと気温が夏日になった本日のやんばるです。
やんばるだけでなく、ほぼ沖縄全域が夏日になったのだそう。
特に前半は日差しもけっこう強かったので、とても2月とは思えない天気でした。
実際5月上旬並みの天気だったのだそうです。
後半は一転強めの雨に…。
スーパームーンも見られそうにありません。
風は南のち西。晴れのち雨、のち曇。
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「あの人は裸の王様だ」
と言えば、それは対象となる人を揶揄する言葉ですよね。
直言する人が周りにいないために、自分に都合のいいことだけを信じ、真実を見誤っている人という意味の表現。
デンマークの童話作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセンの作品である『裸の王様』から生まれた表現です。
人間の心理の弱点を辛辣に捉えた寓話とされていますが、まあ僕の記憶の中にはコミカルな印象しか残っていません。
ところでこの童話、原題をそのまま日本語にすると『皇帝の新しい衣装』なのだとか。
つまりタイトルの主体は衣装の方で、王様の方ではないよう。『裸の王様』というのは日本で定着したタイトルで、「あの人は裸の王様だ」という表現も、日本でしか通用しない表現のようです。
それはさておき、この童話が成立するのは人間に体毛がほとんどなく皮膚が剥き出しになっているから。ヒトの身体は毛皮を纏ってはいず、それは霊長類の中でヒトだけが持つ特徴です。
ヒトはなぜ体毛を失ったのでしょう。多くの哺乳類が体毛を持っているのは、そこにメリットがあるから。それを捨ててまでも得られる別のメリットがあるということなのでしょうか。それはどんなメリットなのでしょう。
ヒトが体毛を失った理由は諸説あるようですが、有力なものは『過熱の防止』なのだそう。
かつて森から草原に進出したヒトの祖先は、食べ物を求めて長距離を歩いたり走ったりするようになりました。活発に動き回っても体温が上がりすぎないための仕組みが必要だったのだとか。
その仕組みとして無毛化が進んだり、熱の発散に効果的な水分の多い汗をかくようになったのだそうです。
さらにこの仕組みは脳の大型化にも一役かったのだとか。そしてヒトは巨大な脳を武器に、地球全土で繁栄したのでしょうね。
160万年前に初期ホモ属が現れたころには、すでに無毛化が進んでいたと考えられているそうです。
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さて…
〈コケギンポ科コケギンポ属ハダカコケギンポ Neoclinus nudus 18年12月27日 沖縄島安和〉
学名種小名は『裸の』の意。
和名も学名も『はだか』な本種。
『はだか』という言葉はそもそも『はだあか』だったのだとか。
『はだあか』は『肌赤』あるいは『肌明』で、『肌が何にも隠されず、あからさまになっている』という意味なのだそう。
コケギンポ科の魚は鱗と側線が退化していて、なかでも本種が最も退化しているのだとか。
まさに『はだか』な魚ですね。