Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

顔識別(ヒトヅラハリセンボン)

2018-03-09 19:22:56 | ハリセンボン科

久しぶりに寒~い一日だった本日のやんばるです。

まあ、日差しはタップリでしたけど。

明日の前半まではこの寒さが残りそうですが、それ以降はまた気温が上昇。

来週には夏日もありそうな予報です。

風は強めの北西。曇のち晴れ。

■■

点が逆三角形の形で3つ配置されていると、それが顔に見えるのだとか。

例えば壁のシミ、あるいは缶のプルタブ等が顔に見えたなんて経験ありますか?

『 ∵ 』 ←これ、顔に見えたりします?

こういう現象を〈シミュラクラ現象〉というのだそう。

人の脳には『顔反応性細胞』と呼ばれる神経細胞の領域があり、その領域が強く反応することで起こる現象なのだとか。

つまりこの脳の領域(顔領域)が機能することで、人は顔を識別しているのだそうです。

そして、この領域が顔を識別する課程において、目と口の配置が重要だと考えられるのだとか。

霊長類や社会性哺乳類、あるいは鳥類ではカラスなどが、顔に基づいて相手を識別していることが知られています。

一方魚類では、タンガニイカ湖のカワスズメの1種である『プルチャー』もまた、顔で相手を識別しているのだとか。

この魚は顔に、個体により微妙に異なる明瞭な色彩模様があり、その『顔』をみて相手を識別しているのだそう。

検証実験によると、この魚の顔識別能力は、人にも劣らぬものであるといえるのだそうです。

さらには、例えばサンゴ礁魚のスズメダイ科やベラ科などの高い社会性を持ち、個体識別すると思われる種を調べると、それらには顔に独特の模様が見られるのだそう。そして逆に社会性が低く、個体識別の必要がないと考えられる種では、顔模様が見られないのだそう。

また同じスズメダイ科でも社会性の高い種には顔模様が見られ、社会性の低い種には顔模様が見られなかったりも。

これらは、顔の模様で個体識別をしていることを示唆しているのだそうですよ。

ひょっとしたら、よく行くポイントのスズメダイやベラに、「またおまえか」とか思われてたりして…。

■■

さて…

〈ハリセンボン科ハリセンボン属ヒトヅラハリセンボン Diodon liturosus 18年2月2日 沖縄島安和〉

目と口の逆三角形配置。これもシミュラクラ現象でしょうか。

人の顔に見えますか?

〈同種同一個体 同日 同ポイント〉

学名種小名は『上塗りに満ちた、汚点に満ちた』の意。

体中にある黒色斑や黒色横帯のことでしょうか。

そう言われれば、ハリセンボンに上塗りした感じにも、あるいは汚れにも思えたりしますが。

 

コメント
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